つばきファクトリー、山岸理子・岸本ゆめの卒業公演を観て「強く、しなやかに、未来へ」

つばきファクトリー コンサートツアー 2023秋 可惜夜〜山岸理子・岸本ゆめの 卒業スッぺシャル〜暁

11月6日、つばきファクトリー・山岸理子と岸本ゆめのの卒業公演『つばきファクトリー コンサートツアー 2023秋 可惜夜〜山岸理子・岸本ゆめの 卒業スッぺシャル〜暁』が日本武道館にて開催された。このレポートでは、本サイトに掲載されるつばきファクトリーのインタビューには必ず登場していただき、毎回大変お世話になった岸本ゆめのを中心に、取材時のエピソードを交えながら公演を振り返っていきたい。

【写真まとめ】『つばきファクトリー コンサートツアー 2023秋 可惜夜〜山岸理子・岸本ゆめの 卒業スッぺシャル〜暁』

自分がつばきファクトリーの単独ライブを初めて観たのはかなり遅く、2021年10月18日に日本武道館で開催された「CAMELLIA ~日本武道館スッペシャル~」だった。

それまで特定のメンバーを意識して見ることはなかったが、この公演で気になった……というか、自分の視界にグイグイ入ってきたのが岸本ゆめのだった。この頃はまだ黒髪だった彼女のパフォーマンスは、歌もダンスもいい意味で枠からはみ出ていつつも、要所々々で見せる凛々しい立ち姿に一気に引き込まれたことを今でも覚えている。

その後、本サイトで初めてつばきファクトリーの取材をすることが決まったとき、参加メンバーとして最初に指名したのは岸本だった。インタビュー中の彼女はこちらの質問の意図を正確に読み取り、即座に自分の内から湧き出る言葉を紡ぐ。たまに変化球を投げてもしっかり対応してくれ、正直、非常に助かった。

つばきファクトリーのインタビューは今年春にも行われ、そのときに会った印象は初回とまったく変わらなかった。ただ、当時卒業を目前に控えていた浅倉樹々の話題になったとき、浅倉の卒業後にグループの先頭に立つのは自分ではないという趣旨の発言をしていたのが少々意外だった。それからしばらくして岸本と山岸の卒業が発表されたとき、非常に残念でありながらもなんとなく納得できる部分もあった。

そして今月6日、『つばきファクトリー コンサートツアー 2023秋 可惜夜〜山岸理子・岸本ゆめの 卒業スッぺシャル〜暁』の日を迎えた。まず、オープニングは最新シングル「妄想だけならフリーダム」「最上級Story」「三回目のデート神話」で畳み掛けたのだが、冒頭で魅せた豫風瑠乃とのフェイクからすでに鳥肌モノ。パワー系ではあるが、決して独りよがりではないボーカルはハロプロ屈指だと再認識。これがつばきで今後聴けなくなるのかと思うと残念すぎる。最初のMCでは「11人でそろってステージに立てていることが本当に幸せに思います」という山岸理子とは対象的に、岸本は「いつもどおり」を強調した。





とはいえこの日、岸本のパフォーマンスはずっと笑顔とともにあった。以前のインタビューで、自分は岸本のパフォーマンスについて「顔で歌うし、顔で踊る」と本人に伝えたことがある。それに対して彼女は、「私が普段見てるアーティストにそういう方が多いからなのかもしれない。私は生き様を晒したい、みたいなところがあって」と答えていたが、その言葉のとおりだとすると、この日岸本が終始絶やさなかった笑顔は、彼女の心の在りようをそのまま反映させたものだったのだろう。


岸本ゆめの


山岸理子

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