BMSGの軌跡を凝縮、全員が「一丸」となって臨んだ上質なステージとパフォーマンス

BE:FIRSTとMAZZELの初のコラボレーションが実現

『THE FIRST』にてSKY-HIから直筆の誓約書を渡されてオーディション最中に異例のトレーニー契約を結んだRUIと、MAZZELを輩出した『MISSIONx2』の最終審査後にSKY-HIが切望し直々にトレーニー契約を結んだKANONも登場。8月にリリースしたばかりの“声”では、RUIの透き通る高音とKANONの温もりのある低音、それら2人の声が重なり合った。今年が『BMSG FES』初出演となったKANONも、BMSGに所属する他の22人とはまた違ったボーカリストとしてのポテンシャルを持っていることをBMSGファンに証明した瞬間でもあった。そして、『THE FIRST』出演時から、当時13歳ながら自分の言葉を刻み込むラップで人々を驚かせたTAIKIは、LAのプロデューサートリオ・Bankroll Got Itによるビートに、空手(自身が黒帯保持者でもある)とヒップホップカルチャーへのリスペクトを込めたフレーズを乗せた“KARATE KID”を堂々と投下。


Photo by 石井亜希(田中聖太郎写真事務所)


Photo by 石井亜希(田中聖太郎写真事務所)

『THE FIRST』参加時はダンスも歌も未経験だったにもかかわらず、今や日常生活の中にそれらがあるかのごとく、全身にグルーヴが流れているかのようなパフォーマンスでR&Bの愛と欲望の世界へと引き込んだのは、REIKO。「去年のフェスで僕が言った言葉、今日叶えちゃっていいですか?」と言うと、RAN(MAZZEL)が登場し、二人で『THE FIRST』の審査時に書き下ろした“Just FUN’ky”へ。REIKOは、MAZZELを輩出した『MISSIONx2』からも離脱した背景があるが、結果的に、彼にとって最善の選択であったソロアーティストとしての道を歩み始めることができたこと、そのうえで、こうして二人で大きなステージに立てたことに、会場からは熱い拍手が鳴り止まなかった。


Photo by 河村美貴(田中聖太郎写真事務所)

サプライズはまだまだ続く。次はNovel CoreにBE:FIRSTからSHUNTOとRYOKIが交じり、新曲“MF”をドロップ。この楽曲は『BMSG FES’23』終了直後に配信リリースされた。今後もグループの壁を超えた、誰も予期していない組み合わせによるコラボレーションが発表されることに期待が膨らむ。

ハウスバンド「THE WILL RABBITS」を引き連れて登場した、BMSGの第一弾アーティスト・Novel Coreは今、圧倒的に頼もしい存在にまでなった。どんな会場であってもステージ前に集まった人たちを絶対に楽しませる安定感と凄味を備えたスターアーティストだ。MCでは「ひとつだけ、俺がBMSGの最初のアーティストである理由があるのだとしたら、それはきっと、日高さんが今言ってることが叶ったその日に、世界中があの人の言葉に頷く瞬間がきたときに、あの人は何十年も前から同じことを言ってたよって証言するために隣にいると思っています」と語る。最後は、MAZZELになる前にミュージックビデオへの出演をお願いしたRANへ向けて、「デビューおめでとう!」と祝辞を放ち、“THANKS, ALL MY TEARS”で締め括った。


Photo by 石井亜希(田中聖太郎写真事務所)

前半戦の最後では、BE:FIRSTとMAZZELの初のコラボレーションが実現。両者のオーディション内の課題曲“Be Free”を15人でパフォーマンス。トークを挟んだあと、またさらなるサプライズが。BE:FIRSTの2ndシングルに収録された楽曲であり、SKY-HI、Novel Core、Aile The Shota、edhiii boiによるリミックスも発表されている“Brave Generation”が、MAZZEL、REIKO、RUI、TAIKI、KANONもジョインした新たなバージョンに生まれ変わったのだ。最後、一人ずつの名前を呼び上げて「We are BMSG!」と締めたSKY-HIは、「喜」や「楽」など普遍的な言葉に収まらないほどの充実感に満ちた表情を浮かべていた。

後半戦は“New Chapter”からスタート。そしてMAZZELのステージへとつなげていく。『BMSG FES’22』ではトレーニーとして出演したRANが「7人の大事な仲間とこうやってステージに立てているのも応援してくれているみなさんのおかげです。MAZZELとして帰ってきました!」と告げると、この日まで応援し続けてきたファンから大きな拍手が湧く。1年前は『MISSIONx2』のオーディションに参加している最中だったSEITOとKAIRYUは、『BMSG FES’22』に二人で参加し「来年はあそこに立とう」と悔し涙を堪えながら誓い合っていたそう。そして、10月18日にリリースする最新曲“Carnival”を披露し、ストリートダンス出身者の多いMAZZELらしく激しくて迫力あるダンスパフォーマンスで魅せた。


Photo by 河村美貴(田中聖太郎写真事務所)

BE:FIRSTは、4thシングル『Mainstream』収録“SOS”のライブ初披露からスタート。“Betrayal Game”ではミュージックビデオのセットをスクリーンに映し出し、“Bye-Good-Bye”ではパステルカラーがステージを彩る。LEO、JUNON、MANATO、RYUHEIがスタンドマイクで歌う“Softly”、RYOKI、SOTA、SHUNTOが自分の在り方を詰め込んでラップする“Spin!”、EDMナンバー“Don’t Wake Me Up”、こちらもライブ初披露となった“Salvia”などを織り混ぜて、BE:FIRSTだからこそ生み出せる多種な魅せ方でオーディエンスを誘う。SHUNTOの「BMSGを応援するあなたが、BESTYのあなたが、俺にとっては大切な音楽仲間だと思ってます」という言葉から、“Message”のアコースティックバージョンをスクリーンに歌詞を映し出しながら歌い上げたシーンもエモーショナルだった。


Photo by 田中聖太郎

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