新生LUNA SEA、3年ぶりSLAVEの歓声と共に歩み出した新たな門出

このあとは、これまた久しく見ることのできなかったドラムソロへ移行。和装に身を包んだ真矢が和楽器メンバーと共に囃子を演奏、幼少期から親しんでいた太鼓を叩き会場を驚かせる。ドラムを叩きながら会場との恒例の真矢の名前を呼んでもらう掛け合いを楽しみながらも、「やっぱライブの主役はお前たちの熱い想いだぜ! めちゃめちゃ感動してます」「LUNA SEAの第6のメンバー、お前らが最高にかっこいいぞ!」と、会場を盛り立てていく。


真矢(Photo by KEIKO TANABE)

更に続いてJも登場してベースソロが始まると、「いくぞ!!」「もっと!!」と、それまで以上にSLAVEに声を上げさせながら、極太低音と自身のそれ以上に力強い声を張り上げ、会場の勢いの限界値をもう一段階引き上げていく。「約3年3カ月ぶりの声出し解禁。だけど、強制じゃねえ。声がちっちゃいやつもいるんだ、声の出し方を取り戻しているやつもいる! それぞれのペースで、それぞれのスピードで燃え上がってくれ!」と、様々な思いのSLAVEヘの配慮が更に心を掴んでいき、続く「TONIGHT」へと一気に勢い付けた。


J(Photo by KEIKO TANABE)

その後のMCでは、RYUICHIが「Jが自分のペースでって言ってくれたけどさ、もう全開だよね? はみ出てるよね? やばいよお前ら! 今日は最後まで全力で行こうぜ!!」と触れていたが、確かにライブが進むにつれて会場からの掛け声は遠慮が薄くなっていき、輪をかけて歓声が大きくなってきており、コロナ禍前以上の盛り上がりになっていたのではないかと思う。ステージの上下から発せられる相互作用がこれほどの、久しく浴びることのできなかった狂気的な熱気を生んでいたのは間違いない。

終盤ブロックは、結成30周年記念日にリリースされた「宇宙の詩 〜Higher and Higher〜」に始まり、定番とも言える代表曲「TRUE BLUE」からブーストをかけていき、Jの遺書読み上げに久しぶりの大歓声が沸く、暴力的なまでのアップナンバー「ROSIER」へと続き、白いベールに包まれたステージでの珠玉のバラード「I for You」を披露。ファン一人一人を逃すことなく見つめるSUGIZOの姿、ステージ両端へ歩み寄り一人一人へと歌声を届けるRYUICHIの姿など、最後までSLAVE一人一人を取りこぼすことなく走り抜ける、まさに「A Show for You」、あなた達の為のライブという姿勢を感じさせ、本編は終了となった。

Rolling Stone Japan 編集部

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