INORANとスティーヴ・リリーホワイトが語る、LUNA SEAの「多様性」と「バンド力学」

左からINORAN、スティーヴ・リリーホワイト(Photo by Azusa Takada)

結成30周年を迎えたLUNA SEA10枚目のオリジナルアルバム『CROSS』。このアルバムを共同プロデュースしたのが、U2、ピーター・ガブリエル、ザ・ローリング・ストーンズ、トーキング・ヘッズ、モリッシー、MGMT、サーティー・セカンズ・トゥー・マーズなどを手掛けてきた世界的な音楽プロデューサーであるスティーヴ・リリーホワイト。そのスティーヴ・リリーホワイトとLUNA SEA・INORANの対談が実現した。

―まずは2人の出会いから教えてください。

スティーヴ:4年くらい前だったと思うけど、東京でコンベンションがあって東京に来たんだ。そこで共通の友人を介してINORANと初めて会って、お茶したり、ちょっと飲んだり。で、友達になったんだよ。その後今度バンコクでINORANのソロのライブがあった時に呼ばれて行って、その時一緒になにかやらないか?みたいな話をしたんだけれどもタイミングが合わなかった。その後INORANを通じて今度はLUNA SEA本体のバンドと知り合い、LUNASEAから仕事の話をもらったんだ。僕個人としては、ソロアーティストよりバンドと仕事をすることが自分には向いていると思っていて。それで、INORANのソロよりLUNA SEAとやってみようかと思ったんだ。でもバンドを理解するためにはやっぱりライブを観ることが大事なので、今度はLUNA SEAのライブを観に日本へ来た。やっぱりスタジオだと頭だけで考えてしまうけど、コンサートとパフォーマンスでバンドの真価がわかるからね。で、そこからすべてが始まったんだ。

―INORANさん的にはスティーヴさんに会ったときから一緒に出来たらいいなという思いがあったんですか?

INORAN:そこまで考えないよね。U2のプロデューサーだったスティーヴと仕事をするなんて夢の話に近いから。ただ、今まで音楽で出会った人ってタイミングだと思うんですよ。タイミングが合ったからLUNA SEAがスティーヴと一緒に出来た。LUNA SEAのメンバーは全員スティーヴが手掛けたアルバムが好きだしね。考えてみたら個性的なLUNASEAのメンバーに唯一共通している音楽=U2をやってるプロデューサーがスティーヴだからね。

―それは運命ですよね。

INORAN:そうなんですよ。ただ、実際にはスティーヴと話しているうちに、例えばビートの話とかクリックの話とかですごくいいなと思ったから、徐々にそういう意識が芽生えていった感じですね。

―運命的な存在だけど、話をしているうちに一緒にやれることを感じたという?

INORAN:そう! 例えばお店でも料理でもミュージシャンでもプロデューサーでも、素晴らしいものを作ってても人間的に素晴らしくないとやっぱりいろいろと無理でしょ? スティーヴはとにかくエナジーがすごかった!

スティーヴ:INORANがタイミングの話をしたけど、そのタイミングっていうのはすごく大事! 特にLUNA SEAの場合は今までプロデューサーがいなくて、みんな全部ご自身でやってきたわけで。ここで初めて「あなたが何を決めてOK!」って言える人ができたっていうことは、かなりの信頼を得ないとやっぱりできない。で、その信頼が得られたからこそプロデュースできたと思うんだ。僕は単に有名プロデューサーだからっていう風に見られたくなかった。自分はこういうことがバンドのためにできるんだよってことをちゃんと示さないといけないと思っていたんだ。だから、バンドが僕のことを本当に人としてもプロデューサーとしても信頼できたというところで上手くいったんじゃないかなって思っているよ。

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