ザ・クロマニヨンズ、大歓声に満ちた中野サンプラザ「ロックンロールはいつも特別です!」

ザ・クロマニヨンズ Photo by 柴田恵理

ザ・クロマニヨンズが、2023年2月から行っている全国ツアー「ザ・クロマニヨンズ ツアー MOUNTAIN BANANA 2023」の東京公演を3月30日に中野サンプラザで開催。ザ・クロマニヨンズらしさ全開の爆音ロックンロールにファンが大声で応える、ライブハウスさながらの濃密で熱い一体感に満ちたライブとなった。

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1月18日に発売された16枚目となるニューアルバム『MOUNTAIN BANANA』を引っ提げて2月2日(木)のZepp Hanedaからスタートしたこのツアーは、全国をまわり24公演が予定されている。会場には、『MOUNTAIN BANANA』グッズの黄色いTシャツやタオルを首にかけている人も多く、特にタオルはライブ終盤でメンバーがステージ上から掲げた際に、1階客席のほとんどがタオルで埋め尽くされたほど、浸透している様子だった。また、この日も披露されたシングル曲「イノチノマーチ」のジャケットをさかなクンが手掛けていることもあり、ハコフグ風の帽子をかぶっている人の姿も。そんなところにも、ライブを目一杯楽しみたいというファンたちの気持ちが表れていた。

会場は、1階も2階もギッシリ満員だ。暗転してメンバーの甲本ヒロト(Vo)、真島昌利(Gt)、小林勝(Ba)、桐田勝治(Dr)がステージに登場すると、客席から「ヒロトー!」「」マーシー!」と、割れんばかりの大歓声がステージに向けられた。そう、この日はマスクを着用しての声出しOKということで、これまでジッとためこんできたお客さんたちのエネルギーが大爆発していた。その声は曲が始まるとさらに大きくなっていく。桐田のツーバスによる重たいドラム、小林のうなりを上げて地を這うベースが際立つ「暴走ジェリーロック」では、ヒロトが身を乗り出してサビの〈暴走ジェリー〉を叫ぶと、一斉に声を合わせてコブシを上げるオーディエンス。ヒロトが「よく来てくれた! 最後まで楽しんで行ってください!」と呼び掛けると、さらなる大歓声となった。

ステージはかなり広いが、メンバー4人はライブハウスのステージのようにドラムセットを中心にギュッとセンターに集まり、その前に6つのモニタースピーカーが並んでいた。「次は、「でんでんむし」!」、「いくぞー!「一反木綿」!」と、『MOUNTAIN BANANA』に収録された曲名を告げながら次々と歌っていくヒロトと、定位置で体を揺さぶりながらギターをかき鳴らす真島のコンビに、曲が終わるごとに大声援が飛ぶ。「もうすぐだぞ! 野犬!」では、真っ赤な照明でステージが染まり、マイナー調で緊迫感のあるドラマティックな世界観が拡張されていた。4人が息ピッタリなブレイクを聴かせるミディアムナンバー「さぼりたい」、真島が流麗なソロをキメた「心配停止ブギウギ」など、アルバムからは全曲が演奏された。

Rolling Stone Japan 編集部

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