TEAM SHACHIの咲良菜緒が語る、ステージに立ち続けるための「自己変革」

「奇抜なことをやるのって難しい」

―他人事みたいに(笑)。では、菜緒さん自身はどう変化していったと思いますか?

うーん、どうだろうなあ……。ただみんなで話し合ったり考えをまとめる機会が増えたことで協調性は出てきたかなあって思ってる(笑)。でも、協調性がありすぎると自分の面白さを忘れちゃうからそこが難しいと思ってて。今までは自分のやりたいことに必死だったんですけど、「いま私がこれを言ったらこんな感じになっちゃうかな……」みたいなことを自然に考えるようになって、そうすると何かアイデアが浮かんでもそれを実現させようっていう方向にいかなくなっちゃうんですよ。クリエイティブなことをやってるんだから、いい意味で自分勝手なところは殺しちゃダメだとは思うけど、チームだから。

―なるほど。

だから、周りにいる人たちに対して「みんなすごい」って思うことが多いです。自分も同じ立場になったことで物事を実現する側にいる人たちの言ってることがわかるようになってきた。「これをやるのは難しい」とか。たとえば、こっちは簡単に「(ライブで)火、出したい」とか言うけど、あれってけっこう高いんだ、とか(笑)。でもそういう現実的な問題を知ってしまうと自分のアイデアを言い出しづらくなっちゃうから、現実を忘れることも必要だなと思ったり。ほどほどの常識人になるのは難しいですね。あはは!

―どこまで妥協して、どこから妥協できないかっていうね。

そうそうそう、そこが難しいなって。でも、妥協すると想像の範囲内で落ち着いちゃうじゃないですか。だからそうならないようにしなきゃなって思ってる。

―今後、これまで以上にいろんなバンドやアーティストの活動のやり方を学んでいく必要が出てきますね。

そう。だから、「え、この人がやってることヤバくない?」とか、そういうこともわかるようになってきた。あと、自分たちが過去にやってきたことがヤバかったってこともわかるようになった(笑)。当時は奇抜だと思ってなかったけど、今思うとけっこうすごかったんだなって。

―自分たちにとっては最初からそうだったから。

でも、奇抜なことをやるのって難しいよなって思ったり。

―奇抜なことをやって、なおかつそれを面白く受け止めてもらうのは難しいですよね。

そうですね。本人たちが狙って奇抜なことをやるのってちょっと冷めるじゃないですか。やっぱり、本人が奇抜じゃないとやらされてるような感覚になっちゃうから、自分の中に元からある奇抜さはキープしなきゃなって思う。


TEAM SHACHI:左から坂本遥奈、秋本帆華、咲良菜緒、大黑柚姫

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