グレタに続け、若き環境活動家との対話「変化を起こせるのは私たち世代だと信じている」

ダボス(スイス)を訪れたアークティック・ベースキャンプの若き代表団。写真左からWenying Zhu(25、中国)、Kaime Silvestre(23、ブラジル)、Vanessa Nakate(23、ウガンダ)、Brooks Whiteman(15、英国)、Eva Jones(18、米国)。(Photo by Arctic Basecamp / Henry Iddon)



グレタが共感を得られた理由とは?

ーダボスでは、気候変動を巡る偽善行為についても多くの議論が行われてきました。例えば、プライベートジェットでやって来た金持ちが持続可能性について語っても説得力がない、といったことです。あなた方は今まさにビジネスリーダーたちと、より持続可能な解決策をどのように採り入れていくかについて非公開で話し合ったところです。彼らが問題を真剣に捉えていると感じましたか?

Kaime Silvestre:私には、彼らが将来や地球のことを思い遣っているふりをしているように思えました。実際はお金と地位のことだけを考えているのです。力のある人たちの態度に私は混乱し、悲しくなりました。彼らは変化を起こす力を持っているのです。それも大きな変化です。でも彼らは行動を起こそうとしていません。

Vanessa Nakate:彼らの言うことは言葉遊びやリップサービスだと思います。私たちはもううんざりです。ただフラストレーションが溜まります。彼らは口では約束するものの、行動を起こそうとしないのです。

Eva Jones:どうでしょう。私は今回非公開で話し合われた内容に、前向きさを感じました。広範囲に渡る具体的な話し合いで、彼らも「わかった。だけど我々はどうやって実現したらいいんだろう?」と積極的でした。その質問こそが、多くの企業の人々が抱いている懸案なのだと思います。今回の会議では、私たちが何をすべきか、そしてどうすれば実践できるかについて集中して具体的に話し合えました。人数を限定した非公開の会合では、ざっくばらんに話ができると思います。

ーエリートによる「言葉遊び」は、グレタも今日の演説で指摘していました。彼女が気候変動問題の活動で果たした役割は大きいです。特にあなた方のような若い世代に問題意識を持たせました。彼女がこのように多くの人々から共感を得られたのはなぜだと思いますか?

Kaime Silvestre:第一に彼女がヨーロッパ出身の白人で、より注目を集めやすい存在だからです。一方で南半球の発展途上国出身の活動家は、日々の生活の中で気候変動の被害を実体験しています。メディアはグレタだけでなく、もっと彼らに耳を傾けるべきだと思います。

Brix Whiteman:グレタは気候変動問題の活動に大きく貢献していると思います。世界で活動する気候変動問題の活動家たちには、リーダーシップが必要でした。そこへグレタが現れ、リーダー的存在になりました。これこそ私たちが必要としていたことです。彼女が何か特別な人間だとは思いません。彼女が普通だからこそいいのです。私たちは現実離れしたエリート気取りのリーダーではなく、ごく普通の人を求めていたのです。グレタは他の活動家と同じ普通の人です。

Eva Jones:私の考えは少し違います。彼女の決意は並外れていると思います。彼女はタイム誌のパーソン・オブ・ザ・イヤーに選ばれました。でも彼女は無意味なインタビューのやり取りを嫌っています。「あなたの友人たちはどう思っているのでしょうか?」と聞かれれば彼女は「いいえ。私の友だちについて話す気はありません。気候変動危機について話したいのです」という感じです。彼女に対して批判的な記者や政治家や誰に対しても、「違います、違います、違います、違います」と彼女は真っ向から反論します。私にはとても普通でないように見えるのです。自分を見失ってしまう活動家も多いと思います。なぜなら…

Brix Whiteman:注目されているから。

Eva Jones:そう、彼女はとても注目を集めています。彼女はメディアに出る以前に、どれだけ活動経験があったでしょうか。彼女は明らかに目立ちたがり屋です。でもあれが彼女のメッセージを伝える手段なのです。彼女なりの決意なのでしょう。

Brix Whiteman:彼女は表現が上手ではありませんが、そこがいいのです。彼女はメッセージの伝え方が上手くありません。メディア向けのオブラートに包んだ言い方もしません。彼女はありのままを伝えています。それがとっても効果的なのです。

Translated by Smokva Tokyo

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