14年ぶり『ナニワ・サリバン・ショー』で奥田民生、のんらが忌野清志郎の名曲を熱唱

第二部では、FM COCOLOのDJマーキーと野村雅夫がスクリーン上でラジオ番組さながらのトークを展開。舞台上に飾られた清志郎愛用のギターや自転車について解説した後は、奥田、斉藤、寺岡、浜崎、トータス、YO-KINGの6人=カーリングシトーンズが、「いい事ばかりはありゃしない」でぶち上げるひときわ豪華なオープニングに。1人残った斉藤が、「第1回目の『ナニワ・サリバン・ショー』のときに清志郎さんと一緒に歌わせてもらった曲を」と「空がまた暗くなる」を歌唱。「おとなだろ 勇気をだせよ」とリフレインされるメッセージが時を超えて今、オーディエンスの胸に訴えかけるかのよう。



続いては、「すごく占いが当たりそうなゲイバーのママみたいな格好ですけど(笑)、僕も1曲歌わせてもらおうかな」と、斉藤の飲み友達でもあるというリリー・フランキーがステージへ。「自分の彼女が三番目に大切だって歌うんですけど、こんな正直な曲があるのかなと(笑)」と、「三番目に大事なもの」を斉藤と歌う光景が、少年時代に部屋で清志郎の音楽を聴いているかのようなノスタルジーに誘う。さらには、斉藤が「最近一番好きなミュージシャン。ものすごい声なんですよ」と男女2人組ユニット・T字路 s を紹介。言葉どおりのハスキーな歌声の凄みで、その存在をしっかりとアピールしていた。そんな白熱の演目が続く中、目を閉じ全身全霊で「ヒッピーに捧ぐ」を絶唱した渡辺大知には、観客も思わず息を呑む。

そして、「こんばんは、RCサクセションです!」と、仲井戸“CHABO”麗市がステージに現れると大きな歓声が上がり、ブルージーなギターを奏でつつ、時折、清志郎が憑依したかのように歌うチャボ。さらには、「3回目の『ナニワ・サリバン・ショー』で出会って、演出家だ何だの聞いてたけど、ギターを弾いてる姿を観て「あいつ、ロックンロールを知ってるぞ」って清志郎に言ったのを覚えてる」と、これ以上ない言葉で迎えられた宮藤を皮切りに、奥田、のん...... と出演者がズラリ勢揃い。「清志郎、みんな集まってくれたぞ!」とあのギターリフが鳴り響かせ、「雨あがりの夜空に」、「激しい雨」を全員で歌う幸福なフィナーレには、音楽のピュアなエネルギーが充満していた。



Rolling Stone Japan 編集部

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