ジョニ・ミッチェル、珍しく公の場に登場

キャメロン・クロウ監督とジョニ・ミッチェル(Bruce Glikas)

米現地時間9月27日、キャメロン・クロウ監督の映画『あの頃ペニー・レインと』を原作としたミュージカルのプレミア上演にて、珍しくもジョニ・ミッチェルが公の場に登場した。

2015年以来、健康問題(モルゲロンズ病という、自分の体が何かに寄生されているという妄想を抱く奇病)と闘うジョニ・ミッチェルは、公の場に姿を現すことから遠ざかっていた。そんなミッチェルが、2018年から徐々にカムバックを果たそうとしている。最近では、ジェームス・テイラーやデボラ・ハリーなどの仲間のライブだけでなく、75歳を祝う華やかなバースデー・トリビュート・パーティにも参加した。さらに米現地時間9月27日には、米カリフォルニア州サンディエゴのオールド・グローブ・シアターで行われたミュージカル版『あの頃ペニー・レインと』のプレミア上演に旧友キャメロン・クロウ監督の応援として駆けつけた。

「あの夜、ジョニが来てくれたことは多くのキャストにとってサプライズであると同時にすばらしい栄誉だった」とクロウ監督はローリングストーン誌に語った。「ステージでもバックステージでも、ジョニが主役だった。とりわけ、劇中でウィリアム役のケーシーとペニー役のソレアがジョニの名曲『River』を披露した時は」。

ミュージカル版『あの頃ペニー・レインと』は、10月27日までサンディエゴのオールド・グローブ・シアターで上演される。サンディエゴは、クロウ監督が育った場所だ。それだけでなく、ローリングストーン誌ライターのティーンエイジャーを描いた同名の半自伝的映画の主人公、ウィリアム・ミラー(パトリック・フュジェット)にとってもそうだ。ミュージカル版では、クロウ監督と作曲家トム・キットがともに手がけた20のオリジナル楽曲がフィーチャーされる一方、ミッチェルの「River」をはじめとする映画でおなじみの楽曲も数多く登場する。

クロウ監督は、1979年のローリングストーン誌のためにミッチェルの特集記事を書いて以来、長年にわたって交友を深めてきた。「上演後のアフターパーティでジョニが若いジャーナリスト役のケーシーに会うと、ケーシーは持っていたコーラのほとんどをジョニの靴にこぼしたんだ」と監督は言った。「ジョニは笑いながらこう言った。『大丈夫よ、キャメロンにも同じことを何度もやられたから!』



10月22日にミッチェルは書籍『Morning Glory on the Vine』をリリースする予定だ。本書は、1971年以来友人にプレゼントしてきたという水彩画、詩、手書きの歌詞などを集めたレア本である。1968年のデビューアルバム『Song to a Seagull』のカバーを飾ったアートワークの原画はいま、50年前に購入した所有者によって売りに出されている。ミッチェルのウェブサイトによると、現在の落札価格は3万5000ドル(およそ370万円)だ。

Translated by Shoko Natori

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