ジョニ・ミッチェル、1970年のワイト島フェスでのライブを収めた映像作品がリリース

1970年の「ワイト島ミュージック・フェスティバル」に出演した際のライブ映像作品をリリースするジョニ・ミッチェル

グラミー賞に9回輝き、米ローリングストーン誌からは「もっとも偉大なソングライターのひとり」と評され、今なお世界中の多くのアーティストによって楽曲がカヴァーされ続けているジョニ・ミッチェル。彼女が1970年8月29日の「ワイト島ミュージック・フェスティバル」に出演した際のライブ映像がDVD&Blu-rayで日本先行リリースされることが分かった。

イギリスの離島にあるワイト島でこのフェスが初めて開催されたのは、1968年。第1回大会にはジェファーソン・エアプレーンなどが出演し、翌年の第2回(1969年)にはボブ・ディラン、ザ・フー、ザ・バンド他が出演して25万人を動員。そしてジョニも参加した1970年の第3回ではなんと65万人を動員、運営の稚拙さや来場者のトラブル等も含め、同フェスの歴史において語り草となっている。

これまでリリースされてきたオムニバス映像では「ウッドストック」と「ビッグ・イエロー・タクシー」の2曲のみ収録だったが、本作『ジョニ・ミッチェル / ワイト島のジョニ・ミッチェル 1970【ライヴ&ドキュメンタリー】』では、ライブ・ドキュメンタリー約76分とフェスでの演奏約56分を余すことなく収録。ライブはギターとピアノそれぞれの弾き語りによる全12曲となり、ジョニの代名詞ともいえるギターのオープン・チューニングの妙技も堪能できる。『ブルー』発売前年にあたるこの時期のオフィシャル映像は初リリースであり、そのみずみずしい歌声と、圧倒的な存在感は唯一無二だ。また、ステージに乱入した客がそのまま裏手に連れていかれ警備員と揉み合うシーンや、「ウッドストック」を歌う際の観客からの野次に対してジョニ・ミッチェルが毅然とした態度を取るシーンなど、これまで活字でしか語られてこなかった有名なエピソードが映像として残されていることに驚くファンもいるだろう。

なお、ライブ・ドキュメンタリーには2003年1月に行われたジョニのインタビューが挿入され、これは当時の出来事を本人の言葉とともに振り返る大変貴重な内容。インタビュー中、ピアノによる即興演奏を4曲披露している点も見逃せない。監督は『ボブ・ディラン/ニューポート・フォーク・フェスティバル 1963-1965』や、『ワイト島 1970 美しきロックの残像』 他、多くの音楽ドキュメンタリーを手がけてきたマレー・ラーナー。惜しくも昨年9月に亡くなってしまった彼にとって、本作は最後のフィルム作品となった。



<リリース情報>

ジョニ・ミッチェル / ワイト島のジョニ・ミッチェル 1970

ジョニ・ミッチェル
『ジョニ・ミッチェル / ワイト島のジョニ・ミッチェル 1970【ライヴ&ドキュメンタリー】』
DVD:4,500 円(本体価格)+税 YMBA-10742 日本語字幕付き
Blu-ray:5,500 円(本体価格)+税 YMXA-10743 日本語字幕付き
解説:渡辺 亨
発売:ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
販売:ソニー・ミュージックマーケティング

収録曲:
01.ザット・ソング・アバウト・ザ・ミッドウェイ That Song About the Midway (from『青春の光と影』)
02.チェルシーの朝 Chelsea morning (from『青春の光と影』)
03.フォー・フリー For Free (from『レディズ・オブ・ザ・キャニオン』)
04.ウッドストック Woodstock (from『レディズ・オブ・ザ・キャニオン』)
05.マイ・オールド・マン My Old Man (from『ブルー』)~ウィリー Willy (from『レディズ・オブ・ザ・キャニオン』)
06.カリフォルニア California (from『ブルー』)
07.ビッグ・イエロー・タクシー Big Yellow Taxi (from『レディズ・オブ・ザ・キャニオン』)
08.青春の光と影 Both Sides Now (from『青春の光と影』)
09.ギャラリー Gallery (from『青春の光と影』)
10.ハンター Hunter (『ブルー』のアウトテイクとなった曲)
11.ア・ケイス・オブ・ユー A Case of you (from『ブルー』)

http://www.yamaha-meh.co.jp/business/tune/yogaku/joni01.html

Rolling Stone Japan 編集部

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