1979年リリースの『ブロークン・イングリッシュ』以降のアルバムで、最も力強い作品。ロック界のサバイバーであるマリアンヌ・フェイスフルは、イングランドのダークサイドに君臨する女王であるかのよう。彼女は傷ついた帝国を冷めた目で眺めながら、しゃがれた、しかし不屈の精神を秘めた声で訴えかける。豪華ミュージシャンたちとの共演も素晴らしい。スティーヴ・アールはタイトル曲を彼女と共作、ニック・ケイヴは麻薬中毒患者の幻想を歌う「Late Victorian Holocaust」を捧げる。あらゆる経験をしてきた彼女だからこそできた、至高の一品だ。

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