彼女の出現は音楽業界の常識を覆した。2006年のデビュー・アルバムのセールスはダウンロードを除いたCDでの売り上げで300万枚を超えた。しかも当時のナッシュヴィルといえば男性優位社会で、出てくるシンガーは男性ばかり。それも30、40代が中心だった。そこに18歳のカントリー界のスーパースターが降臨し、ガーリーなティーン向けの楽曲を提示したのだ。みずから曲を書き、楽器の演奏もするアマゾネスは、青い瞳とブロンド・ヘアの持ち主だ。このセカンド・アルバムではカントリーのコアなリスナー層だけではなく、もっと広い層にアピールするものになっていて、カントリー色は薄くなった。スターダムに飽きたらスウェーデンにでも引っ越して、ケリー・クラークソンやケイティ・ペリーにでも曲提供をして暮らすという彼女が今回選んだプロデューサーが、スウェーデンのDr. ルークとマックス・マーティンだ。ポリティカルなエッセンスを含んだ曲からハイスクール・ロマンス、女友達との関係まで歌詞の題材は広がり、まるで郊外に暮らす女の子の日記を読んでいるようだ。

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