むき出しのニコール・キッドマン、新作は「未知の世界への挑戦」だった

カリン・クサマ監督の映画『Destroyer』でロサンゼルス警察捜査官を演じるニコール・ キッドマン。(『Destroyer』トレイラーより)

ニコール・キッドマンが内なる悪魔と戦う捜査官役に挑む、犯罪スリラー映画『Destroyer(原題)』の予告編が公開された。

オスカー女優が演じるのは、ロサンゼルス警察の捜査官エリン・ベル。志の高い警察官として、カリフォルニアの砂漠地帯でギャングの潜伏捜査を行う若かりし時代と、その後年老いて、かつて捜査した不可解な殺人事件の痛ましい過去にとらわれるベテラン時代、2つの時間軸を演じ分ける。

予告編は、ベルが娘を背負って雪の中を歩くシーンから始まる。その後過去と現在が行きつ戻りつし、主人公が銀行強盗中に発砲するシーン、胸に秘めた苦悩を吐露するシーンが展開する。「私は頭がおかしいの。今も変なのよ。頭の中でずっとぐるぐる回っている」というセリフの後、「あとひとつ、やっておきたいことがある」と続く。

監督はカリン・クサマ。アメリカでは2019年1月の全国公開に先駆けて、12月25日より一部劇場で先行公開される。共演にはセバスチャン・スタン、トビー・ケベル、タチアナ・マスラニー、ブラッドリー・ウィットフォードらが顔を揃える。

テイユライド映画祭でのプレミア上演後、早くもオスカー候補の呼び声が高いニコール・キッドマンだが、最近Entertainment Weekly誌とのインタビューで、『Destroyer』で挑戦した新たな役どころについて語っている。

「子どもの頃はこの手の映画をみて育ったわ。よくアル・パチーノがこういう役をやってたわね。70年代の男優はみんなこういう役に恵まれてたけど、女性ではほとんどない」と、2018年トロント国際映画祭で語った。「女優として、こうした役を演じる機会をもらえて、本当にうれしい。私とはかけ離れている人物だから、その点でも役者としてやりがいを感じるわ。未知の世界への挑戦よ。私にとって、出演を決めるときは役柄とストーリーがすべて。『これまでにない役ね。でも感情的には共感できるわ』ってね」



Translated by Akiko Kato

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