ユメノユアが語るライブハウスへの強い想い、初キュレーションイベント「YMP」の展望

ユメノユア

ライブハウスの熱狂に魅了され、自身でもGANG PARADEとしてライブハウスに立ち続けているユメノユアがキュレーションを務めるライブイベント「YMP supported by Rolling Stone Japan」が10月にスタートする。YMPは「Yua connects Music palooza」「Youth Music palooza」の略で、新しい音楽を発見する場所、音楽好きな人が集まる場所・現場目線のオルタナティブなライブイベントという意味が込められている。記念すべき第一回の開催を目前に、ユアにライブハウスへの想い、本イベントへの意気込みなどを訊いた。

ーユアさんキュレーションの初イベント、どのようなイベントになりそうでしょう?

ユア:まだ未知な部分がたくさんあるんですけど、音楽好きな人がいろいろな音楽と触れ合う場所、知らない音楽との出会いの場になってほしい想いが根本にありますね。今回は2バンドのブッキングになっているんですけど、いずれは、いろんな音楽のジャンルの人たちを集めて、フェスみたいなイベントもできたら理想かなと考えています。

ーそもそもユアさんは、音楽とライブハウスにリスペクトを持っている方だと思うのですが、どういう音楽体験をしてきたのか教えていただけますか?

ユア:そもそも音楽好きになったのは、中高生の時に、flumpoolとかYUI、RADWIMPS、BUMP OF CHICKENなどを好きになって、ラジオを聞くようになったのがきっかけで。その流れから、ラジオ番組が企画している若手バンド発掘オーディションライブに足を運ぶようになって。インディーズですらない同世代の子たちのバンドを観に行ったのがライブハウスに行くきっかけでしたね。そこからライブハウスを好きになって、ライブハウスでやっているバンドをどんどん観に行くようになったんです。

ー特に、どういったバンドをよく観に行っていたんでしょう。

ユア:自分は高校生の時によくライブハウスに足を運ぶようになったので、同世代の子たちが多かったかもしれないです。自分と同じ高校生ぐらいの子たちがオリジナル曲を一生懸命鳴らしている姿にすごく感銘を受けていました。自分ができないことを必死にやっている姿が格好よくて、輝いて見えていたんです。

ー当時小さなライブハウスで観ていて、そこから大きくなったバンドもいたんですか?

ユア:同世代ではないんですけど、大きいところでいうと、My Hair is BadとかSUPER BEAVERとか。インディーシーンからよく観ていました。最初はそういうギターロックバンドをよく観ていたんですけど、もうちょっとハード目な音楽が好きになっていって。例えば、coldrainとかFear, and Loathing in Las Vegasとかをライブハウスで知り合った友達が教えてくれて、さらに音楽好きな友達が増えて、人から人で、どんどん好きになっていきました。それでまたライブハウスに行けば、知り合いも増えてくみたいな感じの日々でした。

ー音楽とライブハウスが拠り所になっていた。

ユア:当時、将来の進路を考えていた時期でもあって。そういう中で、音楽を聴きに行っている時だけは現実を忘れられるじゃないけど、ただ楽しいだけの時間に没入できて、私にとっては救いになっていました。自分もそういうことをしたいと思って、結果、アイドルの世界に飛び込むことになったので、全部繋がっているなと思うんです。私の人生を変えてくれたのは、ライブハウス。音楽との出会いは、すごく大きなものですね。ライブハウスという空間にいるのって、言ったら知らない人たちじゃないですか。でも、ある1個の曲が好きとか、バンドが好きみたいな共通点があるだけで、その空間はすごく居心地が良いし、疎外感がない。学校とかバイト先もそうだけど、社会の中でずっと生きづらいなと思っていたから、自分の中の拠り所としてライブハウスを見つけて、そこに逃げ込んでいたような感覚もずっとありましたね。好きなものを好きと言える世界があることが自分の中で正義だったし、それがあったから生きてられたなって、すごく思います。

ーそこまで思うライブハウスの魅力は?

ユア:言葉にするのが難しいけど、ライブハウスは誰も省かないというか。全員仲間みたいな感覚が個人的にあるかもしれない。来てくれた人を受け入れてくれる場所だと思っているんです。それはGANG PARADEとしてライブをするときに思うことですし、自分が足を運ぶときもすごく感じることで。独特の空気感があると思います。

ー音楽リスナーとしては、新しい音楽をどのように探しているんでしょう?

ユア:好きなアーティストは変わらず聴いているんですけど、やっぱり時代と共に流行りってあるじゃないですか? だから、自分の好みだけでなく、チャートは結構見たり聴いたりするように心がけています。インディーズバンドの音楽配信サイトEggsも見ますし、YouTubeの関連動画で探したり、いろんなサーキットイベントの出演者も見て、そこから、知らなかったバンドも調べたりしています。あとは、インディーズの盤が置いてあるレコードショップで視聴もしていて。そこまでしないと、昔よりインディーズバンドの音楽がなかなか入ってきづらいなって感じているんです。本当に探そうって思わないと、なかなか届かないというか。いい音楽がたくさんあるのにもったいないなと思って、探しています。

Rolling Stone Japan 編集部

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