LiSAが語る、13年にわたり大切にしてきた、人と混ざり合うことで生まれる化学反応

LiSA

LiSAが8月21日(水)に、22枚目のシングル『ブラックボックス』をリリースした。表題曲である「ブラックボックス」はテレビアニメ『NieR:Automata Ver1.1a』第2クールのオープニングテーマで、作詞作曲はamazarashiの秋田ひろむが手がけている。他に、PABLO a.k.a. WTF!?が作編曲で参加した「MAKE A MiRACLE」、キタニタツヤ提供による「洗脳」が収録された本作についてから、コロナ禍を経て変化を感じたライブのことまでじっくり語ってもらった。

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─2023年後半以降、LiSAさんはライブ活動をより活発化させた印象があります。今年も4月に日本武道館2DAYS公演があり、さまざまなロックフェスに出演。特に最近は観客の声出しも解禁されたこともあり、2020〜2022年の制限があった環境から少しずつコロナ前に近い環境に戻り始めています。

LiSA:そうですね。一度制限されたからこその尊さみたいなものを、私もフロアの皆さんも一緒に感じていて。特に声出しが復活した直後は「いや、絶対に前よりも声出してるよね?」みたいな感覚もありました(笑)。

─確かに、いろんなアーティストさんから「最近のライブではお客さんが以前以上に歌っているし、そこから得られる一体感はコロナ以前と比べて別格なものがある」っていう声をよく耳にします。

LiSA:もともと私のライブはコール&レスポンスを必要とする楽曲がとても多くて、しかもお客さんの声もめちゃくちゃ大きいので、毎回PAさんが困ってしまうほどなんです。なので、初めて私のライブにいらっしゃった関係者の方たちからは、まず最初に私のステージに対する感想じゃなくて「お客さんすごいね!」っていう声をいただくほど。もともとそれぐらいすごかったのに、それが(声出しが)復活してから常に“PA対お客さん”みたいな戦いが続いているんですよ(笑)。それは、昨年の『LANDER』ツアー(※2023年9〜12月開催のホールツアー『LiVE is Smile Always〜LANDER〜』)でより感じました。

─今年6月からは6年ぶりの海外公演が続いていますが、そこでも以前との反響の違いを感じるのでしょうか?(※インタビューは7月上旬に実施)

LiSA:コロナの影響なのか、あるいはこの6年の間に「紅蓮華」や「炎」という海外の方たちが受け入れてくれる楽曲がより増えたからなのかわからないんですけど、6年前まではそれこそアニメタイアップの知っている部分だけ、例えば「crossing field」ならテレビで流れる尺だけをみんなが合唱していたんですけど、今回は「炎」や「紅蓮華」をフルコーラス歌ってくれるし、「HELLO WORLD」みたいに新しく増えた楽曲たちもしっかり熱唱していた印象があります。それはコロナの期間中、ストリーミングやYouTubeを通じてより深く私の楽曲を楽しんでくれたからなのかもしれませんね。それでいうと、海外の方からはYouTubeの『THE FIRST TAKE』の印象を伝えられることもすごく多かったです。

─あの時期に蒔いた種が、最近になって芽を出し始めていると。そういう意味では、ここ数年はただつらい期間だっただけではなかったと。

LiSA:あの期間も違う楽しみ方をしてくださっていたんだなっていうのを、やっぱりライブで実感します。特に海外の方なんて日本語で歌うことってすごく難しいはずなのに、それを会場にいる8000人みんなで大合唱しているわけで、「ここ日本かな?」って錯覚するほどですから。

Rolling Stone Japan 編集部

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