アジカンが振り返る『NARUTO』が繋げた海外への道

―アジカンの曲を作る時はポップミュージックのスイッチを入れるということでしょうか。

後藤:他の3人がどうやって演奏するかを想像しますね。「潔だったらもっとできるな」とかね。なので、あまり作り込まなくていいという気持ちはあります。どうせもっと良くしてくれるっていう信頼があるし、これをやられたら嫌だろうなという気持ちもわかる。あまりリフを弾いちゃうと建さんは再現しようとしてくれちゃうから、そうならないように空っぽで渡した方が良いって思ったり。

―なるほど。伊地知さんは「宿縁」のデモをどう捉えましたか?

伊地知:いい曲だったので、今後ライブでずっとやれるようなアレンジにはしたいなと思いました。こういう勢いがある曲ってやっぱり年齢とともにやりたくなくなってきちゃったんですよね。テンポが落ちてる曲の方が気持ち良いって感じるので。「リライト」や「遥か彼方」は未だに求められますが、あれを超える曲ってなかなかない。今のアップデートされたアジカンで、毎回フェスのセットリストに入るようなアッパーな曲をずっと作りたいなって思っていたので、そういう気概で取り組みました。最初はその気持ちが強かったせいか、地味な方向に僕は持っていってしまって、最終的にゴッチが派手というか、アニメのタイアップ方向に持っていってくれたので、「いつもと逆だな」なんて思いました。結果、すごくいい曲になったと思います。



Rolling Stone Japan編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE