10歳の少年、銃で母親の頭を打ち抜いた理由 米

家族の話では、少年は賢く、人を操るところがあったという。親類は誰1人、少年の子守を引き受けたがらなかったそうだ。姉の話では、少年は生まれてからずっと「癇癪の問題」を抱えていたという。伯母いわく、少年は4歳の時にペットの犬のしっぽを握り、犬が痛みで吠えるまで振り回していたそうだ。結局母親は犬を手放した。また事件の6か月前には、風船に可燃性の液体を詰めて火の上にかざし、爆発させて家具を焼いたそうだ。姉が警察に語った話では、なぜそんなことをしたのかと母親が問いただすと、少年は「5人の空想の人たちが自分に話しかけてくる」と答えたそうだ。5人のうち2人は姉妹、1人は老紳士、1人は老婦人で、のこる1人が自分に意地悪をしてくるので話しかけたくないのだそうだ。

少年はセラピストの診断を受け、「厄介な診断」を受けたと姉は警察に語った。母親は毎日学校での少年の言動を尋ね、家にはカメラを設置して監視した。事件の2週間前、母親はカメラのプラグが抜かれていたと姉に語った。伯母はよからぬ事態になることは分かっていたのだから、もっと早く介入すればよかったと悔やんでいる、と警察に語った。

事件の翌朝、少年は亡くなった母親のアカウントでAmazonにログインし、Oculus社のVRヘッドセットを注文した。伯母の話では、その日の午後に祖母が泣いているのを見た少年は「こんなことになって本当にごめんなさい。ママを殺してごめんなさい」と言ってから、Amazonの荷物が届いたかどうか尋ねたそうだ。

少年の弁護人を務めるアンジェラ・カニンガム氏は11月30日、事件について現在も情報を収集しているところだとミルウォーキー・ジャーナル・センティネル紙に語った。「今回の出来事は全くもって家族の悲劇です」とカニンガム氏。「この点について、否定したり異議を唱えたりする人はいないでしょう」 ローリングストーン誌はカニンガム氏と少年のもう1人の代理人にコメントを要請したが、返答は得られなかった。

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from Rolling Stone US

Akiko Kato

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