コールドプレイのガイ・ベリーマンが語る、ファッションへの真摯な想い

「分かる人にはわかる」という感覚を大切にしたい

─あなたの国イギリスには、例えばパンクファッション、モッズ、ゴシックなどジャンルと音楽が強烈に結びついているじゃないですか。音楽とファッションは昔から強い結びつきがありますが、AAFのデザインには音楽からのインスピレーションも含まれていますか?

ガイ:基本的に音楽とファッションは、自分の中では分けて考えています。ただ、カート・コバーンが着ていたモヘアのカーディガンにインスパイアされて作ったアイテムがありますね。今回は持ってこなかったのですが、そんなふうにミュージシャンのファッションスタイルなどが、形を変えて自分の服作りに反映されていることは他にもあるのかも。そういえばパンクの連中も、モッズもみんなアーミージャケットやアーミーコートなど、ミリタリーウェアを取り入れていますね。

─音楽のジャンルごとにファッションコードが存在するのは、ある種「ユニフォーム」的な意味合いがあるのでしょうね。特にミリタリーウェアには、みんなでお揃いの出で立ちをして士気を高めたり、帰属意識を強めたりする力があるのだと思います。

ガイ:確かに。「同じものを分かっている者同士」という感覚を共有するというか。AAFの場合は、例えばそのアイテムが生まれるまでのストーリーやそもそもの起源などに興味がある人たちが「仲間」になるのでしょうね。特に日本はミリタリーウェアに関心を持っている人が伝統的に多い気がしていて。この近所にも、ビンテージのミリタリーウェアを専門に扱っているショップがいくつもあるのを知っています。非常にニッチだと思いますが、「分かる人にはわかる」という感覚は大切にしたいですね。

─ところで、ガイが来日したのは5年ぶりでしたっけ。

ガイ:そうです。ずっと来たいと思っていました。バンドはまだ『Music of the Spheres』ツアーが続いている状況ですが、コロナ禍の影響でまだ会場探しもままならず、日本公演の予定が組めなくて。これはバンドメンバー全員を代表して言えることですが、日本で演奏するのが僕らは大好きなので、その時を楽しみにしています。

─それは楽しみです。滞在中、少しは羽を伸ばせました?

ガイ:昨夜は六本木の『ABBEY ROAD Tokyo』に行ったんですよ。そこでパロッツ(世界的に有名な、ビートルズのコピーバンド)のライブを見たのですが、最高でした。彼らはパーフェクトですよ。



<INFORMATION>

ドーバー ストリート マーケット ギンザ
住所:104-0061東京都中央区銀座6-9-5 ギンザコマツ西館
電話: 03-6228-5080
営業時間:11:00-20:00
定休日:不定休
URL: https://ginza.doverstreetmarket.com

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