元ビーチ・ボーイズのブライアンに密着した初ドキュメンタリー映画『ブライアン・ウィルソン/約束の旅路』が、2022年8月12日よりTOHOシネマズシャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほかにて全国ロードショーされる。「サーフィン・U.S.A.」「グッド・ヴァイブレーション」「神のみぞ知る」、そして名盤『ペット・サウンズ』『スマイル』をリリースしたビーチ・ボーイズの創設メンバー、ブライアン・ウィルソン。映画『ブライアン・ウィルソン/約束の旅路』は、その栄光の日々の半面、稀代の天才ソングライターが抱えていた、哀しくも壮絶な真実、さらに人生の喜びと悲しみを振り返り、秘められた想いがブライアン自身の言葉によって紡がれた映画作品となっている。
関連記事:ローリングストーン誌が選ぶ「歴代最高の500曲」ブライアンをめぐっては過去に数本のドキュメンタリー、劇映画が製作されているが、本人に長時間、密着してのアプローチはこれが初。大のインタビュー嫌いで通っているブライアンの固い壁を砕くべく選ばれたのが、ブライアンの古くからの友人で元『ローリング・ストーン』誌の編集者ジェイソン・ファイン。製作陣は、ファインが運転する車でブライアンをふたりきりにし、そのリラックスしたムードの中での会話を収録することを発案。3年間で70時間ほどの撮影素材を収集し、9ヶ月をかけて再構成していった。
この度、解禁された本編映像では、旧友ジェイソン・ファインとともに、音楽を聞きドライブをしながらインタビューを行う様子が切り取られる。ジェイソンがこの企画を引き受けた時に語った通り、ブライアンが全く話さない時間がかなりあり、自分が選んだ曲を聴きながら、ただ通り過ぎていく風景をじっと眺めていることがよくあった。しかし、車の外を見つめるブライアンの映像はやがて、自らの人生を振り返る男の姿になる。車と旅が、ブライアンの人生の比喩的表現になっていった。
運転中にブライアンが選んだ曲も同じように重要になっている。彼は、ヒット曲だけでなく、弟であるカールとデニスを思い出すような曲も選曲。弟2人はすでに他界しており、ウィルソン家で生存しているのはブライアンのみで、それらの曲をかけながら窓の外を眺めるブライアンの姿から、その重みを感じていることがうかがえる。この映画が形を成していくにつれ、チャーミングで、自虐的、また時には葛藤するブライアンの姿が次々と見えていく。そして何よりも、サバイバーとしてのブライアンが明らかになったのだ。
ブライアンの軌跡を辿る旅路の果てに見えた素顔とは? ブライアンに密着した初めてのドキュメンタリー『ブライアン・ウィルソン/約束の旅路』は8月12日よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほかにて全国公開される。
<映画情報>『ブライアン・ウィルソン/約束の旅路』2022年8月12日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国ロードショー監督:ブレント・ウィルソン製作:ティム・ヘディントン、テリサ・スティール・ペイジ、ブレント・ウィルソン出演:ブライアン・ウィルソン、ジェイソン・ファイン、ブルース・スプリングスティーン、エルトン・ジョン、ニック・ジョナス、リンダ・ペリー、ドン・ウォズ、ジェイコブ・ディラン、テイラー・ホーキンス、グスターボ・ドゥダメル、アル・ジャーディン、ジム・ジェームス、ボブ・ゴーディオ2021年/アメリカ/英語/93分/原題:Brian Wilson: Long Promised Road/字幕監修:萩原健太配給:パルコ ユニバーサル映画宣伝:ポイント・セットⒸ2021TEXAS PET SOUNDS PRODUCTIONS, LLChttps://www.universalpictures.jp/micro/brian-wilson