JYPエンターテインメントからサバイバル番組を経て2017年にデビューして以降、曲作りやプロデュースをメンバー自らで行いながら独自の音楽スタイルで世界的に人気を着実に積み上げ、今年3月に発売されたミニアルバム『ODDINARY』がアメリカビルボードチャートのアルバムチャートで1位になったStray Kids。JAPAN 2nd Mini Album『CIRCUS』のこと、コロナ禍での活動、2年ぶりのワールドツアーや5年目を迎えるキャリアなどについて伺った。※この記事は現在発売中の「Rolling Stone Japan vol.19」に掲載されたものです。【写真】Stray Kidsのライブ写真を見る『CIRCUS』についてー前回の『ALL IN』から1年8カ月ぶりの日本オリジナルミニアルバムのリリースとなりますが、今回のアルバムのテーマを教えてください。Bang Chan 日本で久しぶりにアルバムをリリースするので、素敵な作品をお届けできるように準備してきました。サーカスというテーマには、Stray Kidsならではの空間、僕たちならではの特別なショーをたくさんの方々にお見せしたいという抱負が込められています!
Changbin 僕たちのステージと音楽には視覚・聴覚的な面白さがあるという意味を込めています。僕たちのサーカスという空間で、一緒に楽しんでいただければと思います。
HAN Stray Kidsのいたずらっ子のようなイメージを生かしたアルバムで、目と耳で楽しめる姿をお見せできると思います。
Seungmin 久しぶりにリリースする日本オリジナルミニアルバムなので、色々な雰囲気の曲で僕たちの多彩な姿を盛り込もうと努力しました! リード曲のタイトル「CIRCUS」のように、カラフルなアルバムです。
ー日本オリジナル曲「CIRCUS」「Fairytale」「Your Eyes」について、それぞれの曲の聴きどころ・注目してほしいポイントを教えてください。まずは「CIRCUS」から。Bang Chan カラフルでキャッチーなサウンドがぎっしり詰まった曲で、サーカスの華やかさを表現してみました。Stray Kidsの余裕あふれるクールな姿もパフォーマンスと音源に盛り込んだので、ぜひ注目してください。
Changbin サーカスを彷彿とさせるウィットに富んだ歌詞と、フックの象の鳴き声のようなサウンドが聴く楽しさを盛り上げます。
HAN 弾む声と歌詞でサーカスを表現できるように努力しました。そんな点に気を留めて聴いていただければと思います。
Felix 僕が得意なフックパートをぜひ聴いてください!
ー次は「Fairytale」。Bang Chan 暑い夏に「Fairlytale」を聴くと涼しく感じると思います。すっきりした気分になる曲で、スキズの爽やかな声とともに夏を過ごしていただきたいです。
HAN ストーリーテリングが大事な曲です。壮大な歌詞に想像を膨らませながら聞いていただけると、感情が揺さぶられるはずです。
Felix ハンが“This love is full of fairy tale”と歌うパートに耳を傾けてほしいですね。
Seungmin 童話のような愛を思い浮かべながらハンが書いた、歌詞がとてもみずみずしい曲です。メンバーの声とともに童話のような歌詞に耳を傾けると、童話を読んでいる気分になると思います(笑)
ー最後に「Your Eyes」。Changbin ピアノをベースにしたミニマルなトラックで、繊細な感情を表現している曲だと思います。
Bang Chan 久しぶりに帰ってきたStray Kidsのソフトなバラード。歌詞、そして曲の雰囲気に耳を傾けると心が落ち着くので、疲れた日の夜に聴くのがおすすめです。
Seungmin 僕は朝、この曲を聴きながら目覚めたら、温かい気持ちで一日のスタートを切ることができると思います! すごくリラックスした雰囲気の曲です。
I.N Stray Kidsならではのスウィートなラブソングです。この歌を聴いたら、きっとときめくはずです。
HAN すこし大人になった僕たちが奏でるハーモニーにご期待ください。
ー3曲とも各々イメージがガラリと異なる曲ですが、日本語オリジナル曲を作る場合は予めそれを想定して作るのでしょうか? 特に「Your Eyes」は『ALL IN』に収録されていた「One Day」ともまた違う、スウィートな新しい雰囲気を感じました。Changbin うーん、日本語オリジナルを想定して作ることはないですね。普段からいろいろな感じの曲を作っているのですが、そのなかから日本のSTAYの感性によく合いそうな曲を選びました。
Bang Chan これまでと同じように、僕たちはやりたい曲を心が赴くままに作っています。新しいジャンルにも挑戦し、まだお見せしたことがないコンセプトも曲に盛り込みました。歌詞にも伝えたいメッセージを込め、さまざまな表現を模索して曲を完成させました。
ーあと「VENOM」「MANIC」「Silent Cry」の日本語バージョンが収録されていますが、日本語でレコーディングした感想や曲のポイントを教えてください。Bang Chan 大切な3曲の日本語バージョンを作ることができて、とても幸せでした。韓国語ではない言葉でのレコーディングは楽しく、日本語ならではの特別な魅力もあり、完成度が高い仕上がりになったと思います。
Changbin 日本語特有の魅力的な発音でのレコーディングができてとても楽しかったし、多くの人たちに愛された曲なので、日本のSTAYが聴きなれた言語でお届けできてうれしいです。一生懸命練習してレコーディングしたので、たくさん愛してください。
HAN 日本語にはパッチム(閉音節のハングルの最後の音を表す子音/子音字母)がないので、韓国語よりも歌いやすかったです。歌詞に集中して聞いていただければと思います。
Seungmin できる限り原曲に似たアクセントを保ちながら、日本語らしさも大事にしてレコーディングしました。言語が変わり発音も違うので、新鮮な感じがして、レコーディングも楽しかったです!
I.N 好きな曲を日本語で歌うことになってとてもうれしいです。個人的に「Silent Cry -Japanese ver.-」の歌詞が好きなので、歌詞に注目して聞いていただきたいです。
ー「Silent Cry」はファンの間でも人気がある曲ですが、日本語が乗ると少しJ-POP的な情緒も感じられるパートもあって、また新しい魅力が感じられる気がしました。今までに韓国語・英語・日本語と異なる言語の曲を制作されていますが、言語的な違いが楽曲制作に及ぼす影響などはありますか?Bang Chan 言語が異なると同じ曲でも違う感じがして新鮮に感じます。言語によって表現できる方式も違うので、同じテーマでも幅が広がるのがいいですね。
HAN 曲の制作自体には言語は特に影響はないように感じます。言語が違っても、いつも良いメッセージを伝えられるように心がけています。
ー例えば韓国語と英語は子音や母音の種類の共通点がありますが、日本語は比較すると母音の数や音節が少ないですよね。このような場合に耳触り(聴いた時の感覚)を重視するのか、歌詞の意味の方を重視するのか、もしくは他にもっと気にして制作することがあるのでしょうか?Changbin レコーディングの時に発音を気にしすぎると感情表現がうまくできないので、できるだけ完璧に準備してからレコーディングするように心がけています。
Felix 僕は歌詞に重点を置いてレコーディングをします。歌詞の意味を考えながら歌うと感情が高まるので。
Hyunjin 違う言語でレコーディングする時や歌う時は、ファンの方々がさらにその言語で感情移入できるように工夫しています。
Seungmin 同じ曲でも日本語で歌うと特に発音が短くなる感じがします。できるだけ原曲と同じアクセントを生かしつつ、新しい感覚の曲になるように工夫しています。ひとつの音、ひとつの発音によって、表現方法も本当に大きく変わります!
Bang Chan 歌詞の意味と音楽の耳ざわりのどちらかを重視するのではなく、2つがバランスを保ちつつ僕たちが表現したいものを完璧に表せてこそ、満足のいく結果が出せるのだと思います。歌詞の意味が良いと聴いた時の感覚も心地よく、耳ざわりがいいと歌詞もはっきり伝わるようになるので、両方がしっくりいくようにいつも気をつかっています。
ー3RACHAで制作した楽曲の場合、ディレクションをする担当などは決まっているのでしょうか?Bang Chan ディレクションの現場にはいつも3人が一緒にいて、自分が作ったパートを担当します。自分が作ったパートについても3RACHAの他のメンバーに意見を聞くので、3人が一緒にいるほうがレコーディングでも良い結果を出すことができます。
ー今回の3曲を含め、3RACHAがソングライティングにおいて大事にしていることは何でしょうか?Bang Chan ソングライティングで一番大事なのは、ただやりたいように、心の赴くままに自由に作ることだと思います。これまでそうしてきたように、これからもずっと自由に楽しみながら曲作りをしてこそ、Stray Kidsらしい音楽を生み出せるのだと思います。
Changbin まず大事にしているのは、Stray Kidsらしさを出すこと。そして一番難しいけれど重要だと考えているのは、大衆的な要素を加えることです。
HAN 僕たちのカラーを見せること。Stray Kidsというグループの色をはっきり表現することです。
ーミニアルバム『CIRCUS』を通してSTAYやリスナーの皆に伝えたいメッセージはありますか?Bang Chan Stray Kidsの「サーカス」、Stray Kidsだけの「zone」にみなさんをお招きし、僕たちの多彩な魅力をお届けしたいです。
Changbin 僕たちのステージと音楽は観ても聴いても楽しいという意味を込めました。このアルバムを通じて、僕たちの空間を楽しんでくださいね。
HAN 軽快な雰囲気を一緒に感じて、僕たちのエネルギーとカラーを知っていただけるとうれしいです。
Felix 自分だけの空間を楽しみ、自分らしいスタイルと自信を持てば、すべてのつらいことは乗り越えられると伝えたいです。
Seungmin サーカスのように華やかなステージとパフォーマンスが聴く人を惹きつけるという、僕たちの自信と表現力を込めたアルバムです! サーカスのように楽しくウィットに富んだ華やかな曲の数々をぜひ味わってみてください。
I.N これまでとは異なる華やかな曲がたくさんあります。鮮やかなパフォーマンスと歌をお見せしたいです。
Hyunjin サーカス団の音楽で、一緒に祭りを楽しもう!
Lee Know 人生を存分に楽しんでください。
Bang Chan
Lee Know
Changbin