AKIRA with THE ROCKSVILLEがロックンロールをアップデートする理由

―AKIRAさんのファンにとっては待ちわびた新作だと思います。まず完成した今のお気持ちを訊かせてください。

AKIRA:もう、「できてよかった」っていう感じです(笑)。2020年12月にクリスマスソングをリリースしたときから、2021年には新作を出そうと話していたんですけど、こんなにオリジナルを入れる形になるとは思いませんでした。結果、良い作品ができたと思います。

KOZZY:僕がこのスタジオで何かをテストするときには、AKIRAに仮歌を歌ってもらったりとか、今まで録りためた曲が結構あったんですよ。そういうものを含めて出したらフルアルバムぐらいの尺になるかなって。歌詞もあるっていうので、どうせだったらオリジナル曲も作ってみようということで制作を始めました。僕もコロナ禍で自分のライブ活動が満足にできなかったんですけど、逆にこの1年、過去に頼まれていた色んな音楽作業ができたところもあったんです。ただ、プロデューサーとアーティストという形になると、どうしてもAKIRAのことが後回しになっちゃうというか。「若いんだし、そんなに急いでないでしょ?」みたいな(笑)。でも、ここまでコロナでお休み期間が長くなると、期待して見てた若いバンドマンたちも、メンバーが辞めて活動できなくなってしまったりしているんです。そういうのを聞くとすごく残念だなって。実際、AKIRAを自分の娘として考えたら、20代の期間が2年間もなくなっちゃったというのは、本当にかわいそうだなと思うし、何か若い人の手助けができないかなという気持ちもあったんですよね。その1つとして、若いミュージシャンとプロデューサーという関係で始めたところもありました。



―プロデューサーとミュージシャンであり、普段は親子なわけですけど、その辺の切り替えはどうなんですか?

KOZZY:家に帰ると、普通の親子になっちゃうんで。飯食ってるときは、「ちゃんと野菜食えよ」とか言ってるんですけど(笑)

AKIRA:(笑)。

KOZZY:じゃあ飯食い終わったら続きをやろう、とか。この曲に合うような歌詞あるかどうかとか、Xmasに限定せずに色んなホリデーシーズンの曲をやろうとか。そこは、日本で生まれ育った自分と、アメリカで長いこと生活してきたAKIRAのフィーリングの違いって常々感じることがあるので、そこの面白さを曲にしたら良いんじゃないかなと思いました。

Rolling Stone Japan 編集部

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