sumikaがオンラインで魅せた3日間、さいたまスーパーアリーナ公演をレポート

【DAY2】

「sumika Online Live -ATTiC ROOM PARTY 2021-」と題した2日目は、ファンクラブ限定ということもあり、リラックスした雰囲気になっていた。映像は、メンバーがステージに上がる直前、会話をかわしながら集まる、バックヤードで円陣を組むところまで見せてくれた。そして、ステージは前日とは一転。ツリーハウスやランタンなどは全て撤去され、家具やソファー、ルームライトが設置された部屋へと様変わり。まずは、<僕の6畳半>から<昨日と違うあなたへ>というフレーズが耳に残るギターロック「FUN」を実に楽しそうに伸び伸びとプレイ。片岡と小川が歌い継ぎ、見事なハーモニーを響かせるプロポーズソング「familia」や黒田のギターも歌うダンスロック「グライダースライダー」では、画面越しのファンも<へい!><ろうろう!>とチャットで声を重ね、ライブのような一体感が生まれた。



ライブの中盤には、2017年5月以来4年ぶりとなる「camp session」が復活。「camp session」とは、片岡曰く「一緒にキャンプファイヤーを囲んでみんなで一緒に歌ってるような気持ちでやってる」ライブのこと。「知らない誰か」はフォークカントリー調に、「Amber」はテンポをグッと落とし、大人の色気が増加。アコギの弾き語りから始まった「リグレット」では穏やか休日にさす木漏れ日ようなトーンでファンの心を温め、チャットとTwitterを連動させたリクエスト企画では、ドロドロのラブソング「Travelling」に大差をつけて、ピュアピュアラブソングの代表「いいのに」が勝利。「この曲、久しぶりだな」と語った片岡はハンディカムを手に、メンバーを撮影しながら歌唱。劇場アニメ「君の膵臓が食べたい」の主題歌「春夏秋冬」で涙を誘ったあと、ライブでは常に大合唱が巻き起こる「伝言歌」を熱唱。「2020年、とんでもなく辛い中、やだなやだなっていう毎日で支えてくれたのは、ライブの記憶でした」と語った片岡は、曲の最後に「愛してる」と呟き、「MVもない、ライブが育ててくれた曲なので。いろいろ思い出してグッときちゃったな。また会った時はこの曲を一緒に歌いたいと思ってね、恋しくなりました。恋しいな」と画面の向こうのファンに呼びかけた。

ここで、片岡が突然、「ここ、明日も空いてるんですよね。ライブ、明日もやります!」と発表。初日のライブ後にスタッフと相談して急遽、決めたサプライズ。チャット欄では歓喜の声が上がるなか、「帰ってくる場所はちゃんとある。いつでも、ただいま、おかえりが言える場所になる」という思いを込めた「オレンジ」を歌い終えると、「出会ってくれてありがとう」と一礼。カメラはステージを下りたメンバーが楽屋に戻り、楽屋の扉を閉めるところまで追いかけ、<また明日>というメンバー手書きの文字とともに全10曲で約1時間のライブは幕を閉じた。

Rolling Stone Japan 編集部

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