「音楽のメッカ」「ロックの聖地」と呼ばれ、60年代後半〜70年代前半にかけて多くのミュージシャンに愛されたLA郊外のローレル・キャニオン。アメリカで放映された最新ドキュメンタリーのスチール写真から、当時の風景を振り返る。EPIXで5月31日から6月7日まで放映された2時間のドキュメンタリー
『Laurel Canyon』には、ジャクソン・ブラウンからデヴィッド・クロスビー、リンダ・ロンシュタット、ロジャー・マッギンなど、様々な人々の未公開インタビューが収められていた。ただし、画面に映る彼らは60~70年代初期の姿。「当時の雰囲気が肌で感じられると思うわ」とアリソン・エルウッド監督。2013年のドキュメンタリー『History of the Eagles』を手掛けた人物だ。
「彼らは若いころのままにしておきたかった。50年後にカメラを向けることはしたくなかったの。現実に引き戻されてしまうでしょう」
スチール写真の大半は、写真家のヘンリー・ディルツ氏とヌリット・ワイルド氏が撮影したもの。今回はその中から厳選して紹介しよう。「カメラを片手に、一員としてあの中に加われたのはすごくラッキーだった」と、ディルツ氏は言う。「あそこは伝説の場所になった。アーサー王伝説のキャメロットのようにね」
1. "Midnight Flyer"1979年、元イーグルスのギタリスト、バーニー・レドン。「(この写真は)アルバムに使うつもりだった。結局アルバムは未完に終わってしまったがね」と本人。(Photo by Henry Diltz)
2. "My Old Man"1969年ごろ、CSNの撮影のためビッグ・ベアー・レイクへ向かうリムジンの車内でのジョニ・ミッチェルとグラハム・ナッシュ。「2時間もすると、2人は俺が同乗してるのも忘れちまってさ」とディルツ氏。「飾らない素の瞬間だよ」(Photo by Graham Nash)
3. "Our House"ナッシュはミッチェルのこの写真を、1969年に2人が同棲していた家で撮影した。「彼女はレコーディングの真っ最中だった」と、ナッシュは振り返る。「いつもなら彼女の邪魔はしないんだが、撮らずにはいられなかった。彼女がものすごく綺麗だったから」(Photo by Graham Nash)
>>>写真ギャラリーへ進む「ロックの聖地」ローレル・キャニオンの記憶(9点)From
Rolling Stone US.