吉田豪が選ぶ2022年の年間ベストソング

16. fishbowl「熱波」

2022年のアイドルアンセムといえば、おそらくこれかFRUITS ZIPPER「わたしの一番かわいいところ」になると思うんですけど、どちらもヤマモトショウ(元ふぇのたす)仕事なのがやばいです。打率高すぎ。そして、地元を大切にするローカルアイドルなので静岡限定盤にはデモ音源を収録する姿勢も、ふぇのたす時代から変わってないと思ってます。




17. でんぱ組.inc「プロタゴニスト」

もふくちゃんが主導権を握ることで一気に原点回帰というか、明らかに音楽的にはどうかしたことばかりやるようになった、でんぱ組。眉村ちあきが楽曲提供したこの曲もかなりやり過ぎというか、眉村ちあきが歌うデモ音源も聴いたんですけど、「これは眉村さんなら歌いこなせるだろうけど、他の人がやるのは困難だよ!」って思わず笑い出すレベルで。相沢梨紗さんも「眉村さんの声で仮歌がきて、『これがいいじゃん!』って感動した」とか言ってたんですけど、でんぱ組バージョンも不思議な感動が巻き起こる出来になってます。




18. ファーストサマーウイカ「Open the Door」

地上波の人になっても音楽を忘れることなく、ちゃんと面白いことをやり続けているはずなのにあまり話題にはなってない気がする彼女。自身の主演ドラマ『私のエレガンス』の主題歌として、セルフプロデュースで布袋寅泰に楽曲を頼むのも、それがThe Jam編曲のノーランズ「ダンシング・シスター」みたいな仕上がりになってるのも、すごくいいのに!




19. PANTA et Kei Okubo REKA FUJISAWA「涙のメロディー」

PANTAさんの楽曲をアーバンギャルドおおくぼけいがアレンジしたネオフレンチPOPを、療養中のPANTA応援ライブでオフィシャルショップ店員ネコとしてステージに立った藤沢玲花が歌う……という謎の説明だけでCDを買ってみたら、これまたいい感じの昭和アイドル歌謡。素人に歌わせるのとか無茶苦茶だなと思ってボーカルの藤沢玲花を検索してみたら、ベリーベリープロダクション出身の元ジュニアアイドル〜女優でCDリリースもしたことある既婚者でした。でもこれ、サブスクにもないし視聴もないし動画もイントロ部分しかないっぽい!




20. ano「ちゅ、多様性。」

I’s名義でのバンド活動は方向性がハッキリしていて好きだけど、ソロはまだ見えないな……と思ってたらついに出た、もはや説明不要のあのちゃんの代表曲。あのちゃんミーツ相対性理論な曲だけでも文句なしなのに、『チェンソーマン』7話のエンディングテーマだから歌詞がちゃんとエピソードを反映していたりもして、売れるべくして売れた曲だなと思いました。


Tag:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE