15歳のシンガーRainy。が語る、自分の弱さを赤裸々に描いた理由

―「…and Rescue Me」や「Find the truth」「Freeze」等、困難から強い希望を歌う曲が多く収められていますが、それについてはどんなことを考えますか?



Rainy。:確かに大きく分類するとそうなると思うんですが、それぞれ悲しみや情熱や切なさの意味合いが違う曲になってると思うんですよね。楽しい気持ちを表現することはもちろん楽しいですが、苦しさや歯がゆさを表現するのも楽しいんです。脱出ゲームが好きなんですけど(笑)、それに近いような感覚で「どうやってここから抜け出そう」みたいな気持ちで向き合っています。

―ボーナストラックの「絆炎」(ばんえん)は12歳の時にレコ―ディングした音源で、10曲目に収録されている「絆炎」は14歳の時に歌い直した音源ということですが、どんな成長を感じますか?



Rainy。:12歳の方はファンタジーをイメージして、とにかく優しく吹きかける風みたいなイメージで歌ったんですけど、14歳の時は歌声の変化もありながら、大地や草原に立って歌ってるイメージになったと思っています。どちらも壮大なイメージなんだけど、違う良さがあるなと思いました。

―初めてステージに立ったのは5歳の時だそうですが、今からちょうど十年前ですよね。

Rainy。:そうですね! 今気づきました(笑)。幼い頃からずっと歌うことが好きで、5歳の時はダンススクールに通っていたんですが、そのスクールのイベントで「歌ってみなよ」って言ってもらって初めてステージに立ちました。歌い終わった後にみんなが笑顔で拍手をしてくれたキラキラした景色が忘れられなくて、「歌手になりたい」って直感的に感じたんです。その後、夢が具体的になったのは小学校3年生の時にユニセフのCMを見た時でした。私と同じぐらいの女の子が学校に通えず、タンクに水を詰めて運ぶ日々を送っている様子が映っていて、「何か私にできることはないのかな?」って思ったんです。「歌手になりたい」っていう夢と繋ぎ合わせて、私が世界中の人に知ってもらえるくらいの影響力が持てたら、ユニセフみたいな団体を立ち上げることができて、たくさんの人に興味を持ってもらえるんじゃないかなって思ったんです。そこからオーディションを受けるようになって、中学2年生の4月5日にRainy。としてデビューすることができました。

―Rainy。というアーティスト名にも「グローバルなアーティストになる」という気持ちが込められているそうですね。

Rainy。:はい。私は梅雨生まれで雨が好きなんですけど、雨って五月雨とか霧雨とか時雨とか、400以上種類があるんですよね。その上、世界中に降る、とても普遍性があるものだから、私もそんな雨みたいに世界中の人にいろんな歌や音色を降らせたいなと思って、Rainy。というアーティスト名を付けました。

―特に影響を受けているアーティストというと?

Rainy。:本当にたくさんいるんですが、特にレディー・ガガさんには影響されています。自分を肯定するパワーに溢れている方ですが、映画『アリー/ スター誕生』を見て、レディー・ガガさんが自分を魅力的に見せる力がすごくあるんだなと感じたんです。私も自分がどんな声で歌っていて、どんな表情をしているのかをしっかり意識しようと思うようになりました。

Rolling Stone Japan 編集部

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