BLACKPINK・JISOOが語る、名声とメンタルヘルス、今後のソロ活動

BLACKPINKのJISOO(2022年4月9日、韓国・ソウルにて撮影) Photograph by Peter Ash Lee for Rolling Stone

「辛い時や何も考えたくない時に音楽を聴きます——私たちの音楽も、同じように多くの人の役に立っていることを願います」と、JISOOは語る。

BLACKPINKのお笑い担当として知られるキム・ジスは、いきなりジョークを飛ばしたり、いたずらを仕掛けたりするのが大好きだ。練習生時代には、LISAの携帯を冷蔵庫に隠したというエピソードもある。そんなJISOOには、内向的な側面もある。4月某日の午後、BLACKPINKの所属レーベル兼芸能事務所、YGエンターテインメント(以下、YG)の本社の会議室で座る彼女は、「As time goes by it will be better(時間が解決してくれる)」と書かれたキャップを被り、アイスコーヒーを飲みながら真剣な面持ちで“重大事”について思案した。

BLACKPINKのリードボーカルであるJISOOは、ハモリの達人でもある。彼女は、専門家たちのチームと一緒にゼロから曲をつくることが大好きだ。だが、世界的なトップスターとして生きることは、必ずしも楽ではない。世界旅行を夢見る、韓国の軍浦市(訳注:首都ソウルの南に位置する首都圏の中核都市)出身のおおらかで無邪気な女子高生という過去の自分が時折うらやましくなるとJISOOは韓国語で話す。その一方、BLACKPINKの音楽には世界を変えられる力があることも十分に理解している。

※先月、米ローリングストーン誌6月号の表紙をBLACKPINKが飾ったことを記念して、各メンバーをフィーチャーしたデジタルカバーストーリーを数日にわたって掲載した。日本版も米独占インタビューの完全翻訳版を収録した「Rolling Stone Japan vol.19」の発売を記念し、このデジタル版のインタビューを完全翻訳し紹介していく。

ーー今日の調子はいかがですか?

あまりよくないです。寝不足なんです。今朝は8時頃にやっと寝つけました。このインタビューのあとに病院に行かないといけないんです。脚が痛くて。ドアに思いっきりぶつかってしまいました。折れているとか、ヒビが入っているとかではないのですが、1カ月くらいずっと痛くて。もう一度レントゲンをとらないといけません。幸い、(BLACKPINKのニューアルバムの)レコーディングが終わっていないので、まだ脚を使う必要はありません。振り付けは、歌ができてからです。それまでに、はやく治ってほしいです。

ーー最近の生活について教えてください。

最近は、そこまで忙しくありません。私たちはまだ積極的に活動していませんから。カムバックが待ち遠しいです。いまはひとり暮らしをしていますが、同じマンションで両親も暮らしているので一緒に食事をします。


米ローリングストーン誌の表紙を飾るBLACKPINKのJISOO(2022年4月9日、韓国・ソウルにて撮影)
Photograph by Peter Ash Lee for Rolling Stone. Fashion direction by Alex Badia. Produced by Katt Kim at MOTHER. Set design by Minkyu Jeon. Styling by Minhee Park. Hair by Lee Seon Yeong. Makeup by Myungsun Lee. Nails by Eunkyoung Park. Dress by Alexander McQueen. Shoes: stylist’s personal item


>>関連記事:BLACKPINK・LISAが語る、大いなる野望とソロ活動で経験した不安

ーー軍浦市で幼少期を過ごしましたね。その後、BLACKPINKのメンバーになって広い世界を経験したわけですが、人生の見方は変わりましたか?

あまり大きく変わっていないと思います。両親は私のことを誇りに思ってくれていますが、自分が世界的なスターだとは思っていません。友人たちと舞台を観に行くと、「こんなふうに動き回れる? BLACKPINKだから、当然だよね!」と言われます。別の友人たちには「ねえ、これってすごいことなんだよ!」といつも言われるのですが、あまりピンとこないんですよね。練習生になった高校生の頃から変わっていません。社会的な地位は変わったかもしれませんが、私にとって私は……ただの私なんです。

Translated by Shoko Natori

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