スージー・ロンソンはボウイの録音テープと数多くの生フィルムをブルーワーに委託した。ブルーワーはかつてイエスからミック・テイラーまで担当したロック系の敏腕マネージャーで、1970年代はザ・シン・ホワイト・デュークのマネージャーまでやっていた。しかし、近年のブルーワーはロック・ドキュメンタリー作家として成功しており、『B.B. King: The Life of Riley』や『Nat King Cole: Afraid of the Dark』などを制作している。さらに、ブルーワーはマネージャーとしての経歴からボウイの人生を知り尽くしていて、ボウイとの歴史はデヴィッド・ジョーンズ時代、つまり1970年にアルバム『世界を売った男』(原題:The Man Who Sold The World)がリリールされた頃、後のデヴィッド・ボウイがデヴィッド・ジョーンズとしてアメリカでのブレークを画策するも失敗した時まで遡る。もちろんロンソンとも顔馴染みで、ロンソンのストーリーを大きなスクリーンで紹介したいというスージーの夢も実現したいと思っていた。それが『Beside Bowie: The Mick Ronson Story』というドキュメンタリー映画になり、現在Huluでストリーミングされている。(※日本での公開は未定)