反逆ロッカーとしてデビューして数十年、ビリー・アイドルの睨みはいまだに鋭い。約10年ぶりのアルバムでも哀愁の「ゴースト・イン・マイ・ギター」や自伝的なミニ・ロック・オペラともいえる「キングス・アンド・クイーンズ・オブ・ジ・アンダーグラウンド~美しきドブネズミたち~」で声を振り絞る。だが還暦目前の男が喰らわせてくれるのは凶暴な連打だけではない。パンキーかつポップな「キャント・ブレイク・ミー・ダウン」の“バンバンバン”というコーラスは、フォール・アウト・ボーイが歌うどんな曲よりもキャッチーで今風だ。この男、まだまだ笑わせてくれる。

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