21世紀のガレージ・ロック・シーンのリーダー格として登場したタイ・セガールだが、ソロ7作目になる本作の印象はまったく異なる。本作にガレージ色が残っているとすれば、それは溢れんばかりのエネルギーだ。ヘッドバンギング調の「フィール」のような筋肉質な曲がある一方で、シネマ的なポップ感を見事に作り出した「ザ・シンガー」のような曲もあるのが今作。セガールのソングライティングが新天地を開拓したのかと言えば、そうではない。しかしそれでも『マニピュレーター』は、退屈になることがほとんどない、非常に好感の持てるアルバムだ。

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