オアシス再結成を巡って どうしても気になる6つの疑問

Photo by Marco Prosch/Getty Images

オアシス再結成ツアーの噂がネット上で広まり始めたとき、イギリスのマスコミがまたもやでっち上げた噂だと片付けるのは簡単だった。ザ・スミスやキンクスの再結成が報じられながら実現に至らなかった例は、これまでにも何度もあった。しかし、今回の報道はデイリー・ミラーやデイリー・エクスプレスといったタブロイド紙から発信されたものではなく、れっきとしたタイムズ紙によるものだ

"業界関係者は来年の夏、ノエルとリアム・ギャラガーが2009年8月22日にスタッフォードで開催されたVフェスティバル以来、初めて同じステージで再会することを固く信じている。「オアシスは2025年の夏、マンチェスターとロンドンで、それぞれヒートン・パークとウェンブリー・スタジアムで大規模なライブを行う予定だ。ある噂によると、後者の会場は10日間予約されているようで、そうなると今年テイラー・スウィフトが打ち立てた8公演の記録は、わずか12カ月しか持たないことになる"

リアム・ギャラガーは、サンデー・タイムズ紙のツイートに「ステージで会おう」と返信し、火に油を注いだ。オアシスの公式Instagramアカウントが「2024年8月27日-午前8時」と書かれたティーザー動画を投稿する瞬間まで、オアシスのフロントマンがただふざけているだけだと思われたが、それをノエルとリアムがそれぞれのソーシャル・アカウントでシェアしたことによって、厳密には再結成が確証されたわけではないが、いよいよ真実味を帯びることになった。

しかし、この再結成を巡る噂は多くの大きな疑問を残している。そのうちの6つを紹介しよう。



◎公の場で仲違いが続いていたリアムとノエルが再結成に至った動機は?

短く答えるなら"お金"だろう。もう少し長い答えは"とんでもない額のお金"となるだろう。もしギャラガー兄弟が数年間ツアーに費やすことを厭わなければ、最近のスタジアム・ツアーが大物アーティストにもたらしてきた3億ドル(約430億円)程度は稼げるだろう。ノエルは妻サラ・マクドナルドとの離婚の余波を受け、800万ドルの邸宅に加え、2500万ドルを失ったと言われている。ノエルが再結成することを決断したのだとしたら、様々な理由があったと思われるが、高額な離婚金が大きな要因であることは間違いない。一方のリアムは、再結成を熱望していることを何年も前から明らかにしている。彼はおそらく、それほど突っぱねる必要はなかっただろう。



◎ギャラガー兄弟は良好な関係を取り戻したのか?

オアシスは2009年、フランスのフェスティバルのバックステージで危うく殴り合いになるところだった。その後、2人は一切の関係を断ち切り、主にプレスを通じて、お互いを中傷する様々なコメントを発表してきた。昨年、ローリングストーン誌がノエルにオアシス再結成の可能性について質問した際、ノエルは弟とはまだ話していないと答えた。「彼(リアム)は『シュレック』に登場するスペインの小さな猫のような、涙ぐんだ目をした絵を描くのが好きなんだ。『ファンのために今すぐやってやる。愛してるよ。じゃあ、電話してよ』って感じ。でも、あいつは電話してこない。ヤツが電話してくるまで、この話はどこにも進まない」。

彼らは電話で話し合ったのだろうか? この再結成は弁護士とマネージャーによって交渉されただけなのか? 彼らはリハーサルの前に話すのだろうか? リハーサル中も話すのだろうか? ヴァン・ヘイレンやジャーニーのように、互いを軽蔑し、オフステージでの関係もないままツアーを行なうような状況になるのだろうか? それとも、ブラック・クロウズ(オアシスがかつてツアーを共にした、もうひとつの有名な兄弟バンド)のように、実際に席について問題を解決するのだろうか? その答えはいずれわかるだろう。

Translated by Rolling Stone Japan

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