音楽評論家・田家秀樹が毎月一つのテーマを設定し毎週放送してきた「J-POP LEGEND FORUM」が10年目を迎えた2023年4月、「J-POP LEGEND CAFE」として生まれ変わりリスタート。1カ月1特集という従来のスタイルに捕らわれず自由な特集形式で表舞台だけでなく舞台裏や市井の存在までさまざまな日本の音楽界の伝説的な存在に迫る。 2024年5月の特集は、「TM NETWORKと加藤和彦」。前半2週が今年デビュー40周年、5月15日に初めてのトリビュート・アルバム『TM NETWORK TRIBUTE ALBUM -40th CELEBRATION-』をリリースしたTM NETWORK。後半2週がドキュメンタリー映画『トノバン 音楽家加藤和彦とその時代』が公開された加藤和彦を渡り掘り下げていく。また、本記事の最後には田家秀樹によるTM NETWORKのライブレポートも掲載する。
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竹内まりやとTM NETWORKのデビュー作、時代によって左右されるポップ・ミュージック田家：FM COCOLO「J-POP LEGEND CAFE」マスター・田家秀樹です。今流れているのはTM NETWORKの「Get Wild Continual」。1987年に出た「Get Wild」の最新バージョン。4月25日に世界独占配信されたNetflixの映画『CITY HUNTER』のエンディング・テーマとして使われております。今週と来週の前テーマはこの曲です。
Get Wild Continual / TM NETWORK 今週と来週はTM NETWORKのトリビュート・アルバム『40th CELEBRATION』のご紹介。なんと、メンバー3人をお招きしております。僕の隣から宇都宮隆さん、木根尚登さん、小室哲哉さん。よろしくお願いいたします。
TM NETWORK：よろしくお願いします。
田家：40周年ツアーが大詰めで、Kアリーナを残すのみ。
小室：はい、あと2公演ですね。
田家：4月21日のデビュー日に発売されたのが、『40th+ ～Thanks to CITY HUNTER～』。『CITY HUNTER』シリーズの主題歌8曲入りボックス。これはやっぱり『CITY HUNTER』があったから？
小室：いろいろ偶然が重なって、アニメの映画、劇場版だったりとか、実写化だったりとか。CITY HUNTERがブームですね。ちょっとしたこの1～2年本当に。
田家：Netflixのやつは実写版ですもんね。
小室：結構画期的なことだと思いますね。あれを実写にするという企画自体が。
宇都宮：配信だから世界だもんね。観れる人は。
田家：全世界配信ですもんね。この「Get Wild Continual」が流れている。
小室：4月25日から世界配信なんですけど、3～4日目で軒並み1位になっている国が10ヶ国くらいあって。もちろん日本はすぐ1位になりましたけど、香港、韓国、台湾、フランスとか軒並み1位になってましてね。
田家：いろいろな曲がありますけど、これだけ多くのバージョンがある曲は他に思い当たらないでしょうね。30周年のときには36曲入った4枚組っていうのもありましたもんね。
小室：そんなに変わってないのもありましたけどね（笑）。
宇都宮：でも、メロディと歌詞は変わってないもんね。
小室：そうね、はい。
田家：映画版ということであらためて作り直す上で意識されたことはあるんですか？
小室：音は世界配信なので、海外に届くということで頑張りましたね。
田家：ダイナミックになっている感じとか、よりスピーディーになっている感じもありましたけどね。
小室：そうですね。所謂BPM、テンポはオリジナルと変わってないんですけど、疾走感は出しました。実写とアニメにつけるのではスピード感が違うんですよね。
田家：あ、違います？
小室：アニメの方がやっぱりちょっとゆっくりですね。今カット割りが激しいですから速いですけど、1秒くらい動かない顔とかもありますから、口だけが動いているというときも。でも実写の場合は0.1秒でも表情が変わったりするので、そのスピード感は違いますね。
田家：今週と来週は5月15日に発売になる『40th CELEBRATION』のご紹介なのですが、まずはこの曲をあらためてお聴きいただきます。「Get Wild Continual」。
