櫻坂46三期生「新参者」全10公演完遂で示した、“櫻の木”を守っていく覚悟

「Buddies」からアンコールが始まると、中嶋を中心とした11人は眩しい笑顔とともにポジティブな空気を届ける。そして、再び観てくれた人たちへの感謝を伝えると、最後は「櫻坂の詩」で千秋楽公演をしっとりと締めくくった。が、本来はここで終了するはずだった『新参者』櫻坂46三期生公演だが、会場のBuddiesからの「櫻坂 三期生」コールは鳴り止むことはなかった。

すると、ステージ上に見覚えのある衣装を着た三期生が再登場。照明が当たると、欅坂46時代の初期衣装を身にまとった11人が姿を現し、客席からどよめきの声が上がる。先頭に立つ村山は「先日のZOZOマリンスタジアムの『ANNIVERSARY LIVE』で土生瑞穂さんが卒業されました。そして先日、小林由依さんが卒業を発表れました。私たち三期生が気持ちを込めて、先輩たちが大切にしてきたものを引き継いでいきます」と涙ながらに宣言すると、ダブルアンコールとして欅坂46時代の楽曲「語るなら未来を…」をサプライズで披露。櫻坂46に改名後は一度も披露されていないこの曲を、これまで一度も欅坂46の楽曲をパフォーマンスしていない三期生が、オリジナル当時の衣装を着て披露することに、彼女たちが“櫻の木”のみならず“欅の木”までをも守っていこうとする強い覚悟が伝わってきた。すべての力を振り絞ってこの曲に臨むその姿に、客席からは惜しみない拍手と声援が送られ、全10公演にわたる『新参者』櫻坂46三期生公演はすべて終了した。

デビューから1年経たずして全国ツアーやZOZOマリンスタジアムでの『3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE』を経験し、着実なステップアップを続ける櫻坂46三期生。ここでの経験が今後の彼女たちにどんな未来をもたらすのか。そして2024年にどんな飛躍を遂げるのか。ぜひ楽しみにしておいてほしい。

文:西廣智一

櫻坂46三期生 新参者 Live at THEATER MILANO-Za
2023年12月2日(土)

セットリスト
00. Overture
01. 夏の近道
02. Anthem time
03. 思ったよりも寂しくない
04. それが愛なのね
05. Microscope
06. 偶然の答え
07. ブルームーンキス
08. 五月雨よ
09. Nobody's fault
10. なぜ 恋をして来なかったんだろう?
11. 半信半疑
12. 静寂の暴力
13. 流れ弾
14. BAN
15. マモリビト
<アンコール>
16. Buddies
17. 櫻坂の詩
<ダブルアンコール>
18. 語るなら未来を…

櫻坂46 OFFICIAL WEBSITE https://sakurazaka46.com/

Rolling Stone Japan 編集部

Tag:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE