犯人は「鬼」のような風貌、10人以上が殺害された未解決連続殺人の容疑者逮捕 米

ホイヤーマン容疑者は、LISK捜査の焦点となっていたロングアイランドのマサペクアに長いこと住んでいた。LISK殺人鬼はメリッサ・バーテレミーさんが2009年に失踪した後、被害者の携帯電話から遺族に通話や携帯メッセージを送り、嫌がらせをしていたとみられる。2011年のニューヨークポスト紙の記事によると、最終的に警察が犯人からの通話を三角測量したところ、マンハッタン(タイムズスクエアからマジソンスクエア・ガーデン周辺)とマサペクアから発信されていた。

検察によると、この証拠が捜査範囲を絞り込む上で決め手になったという。被害者のうち少なくとも1人は、失踪前にマサペクアにいたことが携帯電話データから判明した。「携帯電話の位置情報記録から、ウォーターマンさんの携帯がマサペクア公園に移動していたことが判明した。最後の通話記録は午前3時11分ごろ、ホイヤーマン被告の住居からも近いマサペクア公園だった」と検察は述べた。

さらに「令状で招集した渡航記録によると、ホイヤーマン被告は2009年8月10日にアイスランドに向けて出国したが、バーテレミーさんの携帯電話の活動もぷつりと途絶えた。2009年8月18日にホイヤーマン被告がアイスランドから帰国すると、その翌日にバーテレミーさんの携帯電話の活動が復活した」。

被害者との連絡手段に使われていた使い捨て携帯は、電話購入の際に使われたAmerican Expressの記録から後にホイヤーマン被告にたどり着いた。その携帯電話は、当時ニューヨーク市にあったホイヤーマン被告のオフィス付近で使用されていた。

その使い捨て携帯は、ホイヤーマン被告がインターネットでセックスワーカーとのやり取りに使っていた複数の使い捨てメールアドレスとも連携していた。ホイヤーマン被告はおそらく判断ミスで、個人の携帯から使い捨てメールアドレスの受信箱をチェックしていた。裁判資料で「Thawkメールアカウント」と言及されている使い捨てメールアドレスからは、「セックスワーカー、サディスティックな虐待系ポルノ、児童ポルノに関連した数千件の検索結果」といった資料が見つかった。

資料によれば、「Thawkメールアカウント」では2022年3月から2023年6月にかけて、被害者に関するGoogle検索から未解決殺人事件の話題まで、200回以上もLISK関連情報が検索されていた。「Thawkメールアカウントは、今回の捜査に関する数々のpodcastおよび/またはドキュメンタリーの検索や、被害者および直近の遺族が映った数百枚の画像の閲覧にも使われていた」と検察は続けた。「特筆すべきことに、ホイヤーマン被告は自分を調べている特別捜査班についての記事も検索・閲覧していた」。

「ホイヤーマン被告が使用した機器やアカウントの利用履歴をすべて分析したところ、明らかなパターンが浮かび上がった。ホイヤーマン被告は1) セックスワーカーやセックスパートナーとの連絡、2) セックスや売春、暴力的かつサディスティックなポルノや児童ポルノの詳しい検索、3) 事件犯行を調べる捜査当局の情報検索に、使い捨て携帯や使い捨てメールアドレスを使用していた」と検察は述べている。「これら使い捨て携帯や使い捨てアカウントは、ホイヤーマン容疑者の身元や犯行を隠すため、またセックスワーカーに違法な取引を持ちかけるため、事件の捜査状況を監視するために偽名が使われていた」(捜査官いわく、ホイヤーマン被告は近年もセックスワーカーやマッサージ店に連絡を取っていたそうだ)

Akiko Kato

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