『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』を音楽から紐解く リアーナ、ボブ・マーリーの名曲カバーと「強き女性たちの物語」

 
ボブ・マーリー名曲のカバーと「強き女性たちの物語」

公開に先がけ、サウンドトラック『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー ミュージック・フロム・アンド・インスパイアード・バイ』もリリース済みだ。メキシコ人俳優テノッチ・ウエルタ演じる海の王国 タロカンの王ネイモアがワカンダに襲来する物語なだけあり、重要視されたのはメソアメリカ、およびナイジェリアの音楽文化。本アルバムでも、ピンクパンサレスやストームジーに加えて、ジャスティン・ビーバー「Loved By You」への参加でもおなじみのバーナ・ボーイ、マヤ語でラップするパット・ボーイ等が参加している。



とくに注目が大きいのは「Lift Me Up」制作にも参加したナイジェリア出身シンガーソングライター、テムズ(Tems)だろう。同じくサウンドトラックに参加しているフューチャーとの「WAIT FOR U」が大ヒット中の彼女は、今回ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの名曲「No Woman, No Cry」をカバーしている。

“女性よ 泣かないで”
(Tems & Marvel「No Woman No Cry」)



説明不明の名曲は「『ワカンダ・フォーエバー』にとって完璧な選曲」と語られている。ボブ・マーリーの私的な歌とも言われるが、ザ・ウェイラーズのベーシスト、アストン・バレットはこのように説明している。「もちろん、母親、女性の強さについての曲だ。俺らはしっかりした女性を愛しているからね」。

耐えがたき喪失を描く『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』だが、きっと、強き女性たちを中心にして、未来への希望も指し示してくれるはずだ。「No Woman No Cry」カバーが使用された特報映像では、テムズがやさしく歌声を重ねていく。“きっとすべてがうまくいく (Everything’s gonna be alright)”。そして、その旋律は、前作でティ・チャラの勇姿を飾ったケンドリック・ラマーによるブラック・ライブズ・マター・アンセム「Alright」に变化を果たすのだ。“俺たちは大丈夫だ(we gon’ be alright)”。







サウンドトラック
ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー ミュージック・フロム・アンド・インスパイアード・バイ
配信リンク:https://marvelmusic.lnk.to/BPWF



『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』
2022年11月11日(金)映画館にて公開
監督:ライアン・クーグラー
製作:ケヴィン・ファイギ
出演:レティーシャ・ライト
©MarvelStudios 2022
公式ページ:https://marvel.disney.co.jp/movie/blackpanther-wf

 
 
 
 

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