地球規模の「セックス不況」に直面か? 日本の次は米国で深刻化の恐れ

最新レポートによると、「セックス不況」という苦境に立たされている日本。(CHARLY TRIBALLEAU/AFP/Getty Images)

日本人男性の童貞率が上昇中だ。これが本当に意味することとは?最新レポートによると、日本は「セックス不況」と言える苦境に立たされているが、次はアメリカの番だという。 若者のセックス減少により今後益々深刻化する「低出生率」の危機に、米メディアは警鐘を鳴らす。

セックスは睡眠やプロテインと同じだ。多すぎると興奮で異常を来し、少なすぎると不安で異常を来す。後者の異常を刺激するようなニュースが登場すると、あっという間に広がるのは驚くことでもない。9月27日にCBSニュースが報じたリポートのテーマは日本の「セックス不況」だった。これは日本のミレニアル世代がセックスしないという内容で、次にアメリカでも同じことが起きるかもしれないという不吉な警告付きだった。

CBSニュースのこのリポートは日本の出生動向基本調査を参考にしているようだ。この調査では、30代男性の10人に1人は一度もセックスをしたことがないと報告されている。これは他の先進工業国の中でも高い割合だ。同リポートに登場した専門家たちは、国家的な金融不安の高まりから、デジタルな交際を可能にするアプリの登場まで、幅広い要因を指摘した。原因が何であれ、このような統計値と日本の低出生率が組み合わさって、日本国内の公衆衛生研究者と人口動態専門家にパニックを引き起こした。今後100年間この状態が続くと、日本の人口は現在の半分まで減少すると、彼らは推測する。このリポートの最後で、この問題は「日本特有のもの」ではなく、アメリカが「次の国になる可能性がある」と締めていた。これは本当なのか? 日本のいわゆる「セックス不況」は地球規模で広まると言うのか?

ミレニアル世代がいわゆる「セックス不況」を経験中という話題が、最初にアメリカで取り上げられたのは、2018年にジ・アトランティック誌に掲載されたケイト・ジュリアンの記事で、これが大きな反響を呼んだ。この記事で、ジュリアンは総合的社会調査(GSS)のデータを示した。これはアメリカ人のトレンドと習慣に関する年間調査で、現在のアメリカ人はそれまでのどの世代よりもセックス回数が少ないと指摘している。ジュリアンはさまざまな要因を取り上げてこの原因を考察しているが、彼女が第一に指摘したのがテクノロジーの進化だ。Tinderなどの出会い系アプリと広く行き渡っているポルノが、肉体を使うリアルな性交への興味を薄れさせていると述べている。

Translated by Miki Nakayama

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