90年代中盤、イギリスのミュージック・シーンで巻き起こった“ブリット・ポップ・ムーヴメント”を総括した4枚組のCDボックス・セットがリリース! ニルヴァーナやサウンドガーデンなど、アメリカのグランジ・バンドの人気に押されていた、90年代前半のイギリスのロック。そこに登場した“メイド・イン・イングランド”なギター・サウンドは瞬く間に人気を得た。このブリット・ポップの代表格、ブラー(写真)、パルプ、オアシス、エラスティカなどをはじめとする、若い世代のバンドが続々とイギリスのロックを活性化させていった。彼らのサウンドは、ザ・スミスやストーン・ローゼスといった80年代のイギリスのロックを継承していた。それと同時にユーモアもあった。このボックス・セットのいいところは、そういうムーヴメントを象徴する華やかなバンド以外にも、キャストやスリーパーといった、すぐに解散してしまったバンドの曲も収録している点だ。さらに、シューゲイザーから影響を受けて浮遊感のあるギター・サウンドを鳴らしていたバンド……ライド、カーヴ、ラッシュ、スワーヴドライバーの曲も収録されている。バンドの名前はクールだけど音がダサいゲイ・ダッド、バンドの名前も音もダサかったクーラ・シェイカーなど、みんなで懐かしがって聴くのも楽しいだろう。……さて、もしあなたが、今挙げた中で3分の1でも知ってるバンドがいたら、きっとこのボックス・セットがほしくなるはずだ。

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