ファインディング・フォエバー

コモンは90年代から精力的な活動を続けている、シカゴ出身のラッパーだ。そこそこ長いキャリアを誇る彼が本当にブレイクしたのは、05年に大ヒットを記録したアルバム『BE』の時。その成功は、プロデューサーのカニエ・ウェストの貢献も実は大きかった。だから当然、この新作でも8曲のプロデュースを手掛けているカニエ・ウエストが活躍している。というわけで、このアルバムでは『BE』のように、盛り上がるビート、有名なR&Bのサンプリング、ゴスペル・ヴォーカリストの客演など、温かみがあって、なおかつ刺激的なサウンドが満載だ。コモンの楽曲の特徴とも言うべきダルさ感のせいで、中には眠くなる曲もある。しかし、カニエがラップで共演する「スタート・ザ・ショウ」は秀逸している。ほかにも、若いカップルの危なっかしい恋愛を歌った「ドライヴィン・ミー・ワイルド」では、客演で登場するリリー・アレンがコモンをうまくアシストし、彼のラップを際立たせているのだ。

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