edhiii boiが語る、今を塗り替えるジャンルレスな音楽、濃密な第一章

edhiii boi(Photo by Kentaro Kambe)

edhiii boiが1stアルバム『edhiii boi is here』を完成させた。edhiii boiを紹介する上で「高校1年生」であることや「ラッパー」という肩書き、「SKY-HI主宰のBMSG所属」という前置きをあまりしたくはない。とにかく聴いてみてほしい。小学生の頃からダンススタジオやラッパーのスタジオで過ごしていた彼は、今も恐ろしいほどの吸収力でセンスとスキルを磨き上げて、本人の言葉を借りると「ジャンルも年齢も関係のない音楽」を生み出そうとしている。

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彼自身がどういう人生観を持ってアーティストとしての道を駆け抜けていきたいのかという自己言及が確実に、でもユーモラスに、表現されている1stアルバム『edhiii boi is here』。新しいアーティスト像を確立させようとしているedhiii boiの登場を祝福したい。



―デビュー時の初インタビューから約1年が経ち、そのあいだにリリースを重ねて、大きなステージにもたくさん立たれてきたと思います。前回「日記のように曲を書く」ということ言っていて、1stアルバム『edhiii boi is here』の8曲にも1年のいろんな経験や感情、意志が出ていると思うのですが、edhiii boi(以下、edhiii)さんにとってこの1年はどんなものであったと体感してますか。

edhiii boi:とにかく長かったですね。制作、ライブ、フェスとか、丁寧に時間をかけてやることがすごく多かったので。ライブにしても何カ月も前からリハーサルを行ったり、とにかく時間を作ってやることが多かったです。アルバムも夏前には動き出していたので、「やっとここまできたなあ」という感じがします。

―それだけ一つひとつ作り込んでやってきたということですよね。そもそもedhiiiさんは制作スピードが早くて、きっと曲の破片やデモは山ほどある中で、どういう基準でこの8曲を厳選していったのでしょう。

edhiii boi:とにかく1曲1曲に集中してパワーを注ぎ込みました。今までは短い時間でどれだけ自分の曲を増やして可能性を広げられるかを考えていたのですが、今回のアルバムに関しては、時間をかけて1曲ごとに注ぎ込むことを頑張りました。夏前からは一切他のデモ曲を作らずに、とにかくこれらの曲だけ――「NO」「Forever Friend」は完成していたので、この6曲に懸けて制作をしていましたね。RECしては聴いて、ミックスしてはアレンジ入れて、みたいな感じで楽しかったです。

—リリックに関して私が思ったことでいうと、前回の取材のときは、自分を前に出した、いわゆるヒップホップ的なものはみんながやっていることだからこそあえて違うことやりたい、と言っていたけど、そういったリリックも書くようになったことで。

edhiii boi:以前インタビューしていただいたときは多分、まだedhiii boiとして曲を作っていなかったんですよね。edhiii boiという名前になって1年過ごして、意識もちょっとずつ変わってきて、ちゃんとedhiii boiとして生きて新しい人格で音楽ができるようになりました。edhiii boiを伝えていこうという意識が出てきたので、そういう意味では変わったのかもしれないです。

―少し言葉を変えると、edhiii boiとして歌いたい人生観や意志が固まりつつあるからこそ、それを堂々と歌えるようになったし、自分のことを歌ってもオリジナリティが出るという自信もついたんじゃないかなと。それはこのアルバムから感じたことで。

edhiii boi:そうかもしれないです。ライブをするのがすごく楽しみですね。edhiii boiとして作った曲を初めてできるのが楽しみです。

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