フレデリックが語る、音楽や芸術へのリスペクト、奇妙さを武器に未来へ進む覚悟

フレデリック

三原健司(Vo/Gt)と三原康司(Ba)の双子の兄弟と、赤頭隆児(Gt.)、高橋武(Dr.)で編成された4人組バンド・フレデリックが、2月22日にミニアルバム『優游涵泳回遊録』をリリースした。一度聴いたら耳に残る中毒性のあるサウンドを鳴らす彼らが旅をテーマに制作したバラエティ豊かな7曲入りの音楽作品だ。本作についてはもちろん、3月19日に5年ぶりに出演する「ツタロックフェス」への心境など、フロントマンの三原健司に話を聞いた。

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―新作ミニアルバムのタイトル「優游涵泳回遊録」はあまり見慣れない言葉ですが、どこから出てきた言葉なんでしょう。

これは作詞・作曲者の康司が提案したタイトルなんですけど、「優游涵泳」という四字熟語には、ゆったりとした心でじっくり音楽や芸術・学問を学んだり楽しむって意味があるんです。この言葉は康司自身の生き方にも繋がっていて。ゆったりとした心で自分たちが見てきた景色や聴いてきた音楽を詰め込んで1つの本にするような作品を作ろうとしたのが今作なんです。今回はテーマ性を持った作品を作りたいってことで、このワードが最初から浮かんでいたので、その時点で面白くなるだろうなという期待はありましたね。

―コンセプトやタイトルが最初からあることは、フレデリックにとっては珍しいこと?

結構珍しいパターンですね。いつも大体、最後に康司が作ってきた曲がアルバムのリードトラックになることが多くて。色んな曲を作って自分の考えがまとまった上でできた曲がその作品全体を表す曲になるみたいなことが多い。以前リリースした『TOGENKYO』ってミニアルバムでいうと、「TOGENKYO」って曲が1番最後にできてタイトルになっているので、最初からコンセプトを決めて作ることは初めてですね。



―このタイミングで、そうしたアプローチをとったのには理由があるんですか?

2022年に3rdフルアルバム『フレデリズム3』というフルアルバムを出して、フレデリックの軸を作り直したんです。そこでできた新しい軸の上で、どういう作品を作っていくのかってモードになっていたからこそ、今までにないアプローチを取れたんだと思います。

Rolling Stone Japan 編集部

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