ウィルコ・ジョンソンが75歳で死去、日本を愛したドクター・フィールグッドの初代ギタリスト

ウィルコ・ジョンソン、2016年撮影(Photo by Getty)

ドクター・フィールグッドなどの活動で知られるギタリストのウィルコ・ジョンソン(Wilko Johnson)が、11月21日の夜に自宅にて逝去。本人のSNSアカウントで発表された。享年75。

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1947年7月12日、英国エセックス州生まれのウィルコ・ジョンソンは、1971年にドクター・フィールグッドの結成に加わってプロの道へ。熱狂的なライブ・パフォーマンスでUKパブロックを牽引し、後のパンク・ロックにも影響を与えた。1977年に脱退後はソリッド・センダースを結成。その後はイアン・デューリーとの共演などを経て、自身のバンドを率いて長いキャリアを築いてきた。代名詞はマシンガン・ギター。ピックを使わず、シャープなカッティングでリズムギターとリードギターを同時に弾きだす独特の奏法は、世界中に多くのフォロワーを生んだ。

2012年、ウィルコは末期の膵臓がんと診断されたが、本人の意向で化学療法を拒否。その後、11時間に及ぶ手術で3kgもの腫瘍を摘出し、2014年にがん克服を発表していた。

親日家のウィルコは、公演やツアー、フジロック出演などで日本をたびたび訪れてきた。鮎川誠(シーナ&ザ・ロケッツ)、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTなど日本のミュージシャンとの交流でも知られる。2011年4月には、東日本大震災の影響で多くの海外アーティストが来日中止するなか、予定通り日本でライブを実施。2013年にはすい臓がんで余命10カ月と宣告されながら「最後にどうしても日本へ行きたい」という本人の意思で、1月の来日ツアーと夏のフジロック出演が実現した。

以下、SNSアカウントの声明より。
「これは私たちが決してお伝えしたくなかったことであり、ウィルコの家族とバンドを代表して、非常に重い心境で発表するものです。ウィルコ・ジョンソンが亡くなりました。彼は2022年11月21日(月)の夜、自宅で亡くなりました。この非常に悲しい時に、ウィルコの家族のプライバシーを尊重していただきありがとうございます。また、ウィルコの素晴らしい人生を通して、皆様が多大なサポートをしてくださったことに感謝しております」

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