ザ・ドライヴァー・エラが語る、R5時代から続く音楽の冒険

ザ・ドライヴァー・エラ(Photo by SAMUEL FISHER)

ザ・ドライヴァー・エラの『サマー・ミックステープ』は終わらない夏のサウンドトラックだ。R5のロッキーとロスのリンチ兄弟を中心とするバンドのアルバム3作目にして日本初CDリリース。ポジティヴなヴァイブの「キープ・ムービング・フォワード」、ビーチの熱気を思い出す「マリブ」を筆頭に踊れる曲、歌える曲、チルする曲、ロックする曲まで盛りだくさんだ。これ1枚さえあれば1年中いつでも夏の薫りが漂ってくる。

そんなポップでディープなアルバムを引っ提げて、2022年9月にザ・ドライヴァー・エラとしての初のジャパン・ツアーを行う2人に、アルバムと間近に迫った日本公演に向けた抱負を語ってもらった。

ー来日公演の前に北米ツアーを行っていますが、オーディエンスからの反応はどうですか?

ロス:ザ・ドライヴァー・エラにとって最大の規模のツアーだけど、ほとんどの会場がソールド・アウトになって、お客さんはみんなすごく盛り上がってくれている。最高の手応えだよ。このツアーの熱気をそのまま日本に持っていくから、楽しみにして欲しいね。

ー『サマー・ミックステープ』からの新しい曲はプレイしていますか?

ロス:アルバムはまだ発売前だけど、「キープ・ムービング・フォワード」「マリブ」をデジタル・シングルとして先行リリースしているし、ライヴで演奏しているんだ。みんな歌ってダンスしてジャンプして、熱狂的に反応してくれる。「マリブ」はストリーミング回数・ビデオ再生も最大の数字を出しているし、僕たちの代表曲になりそうな予感がするよ。



ロッキー:夏の終わりを湿っぽくなく、ハッピーに締め括るアルバムだ。もちろん正月からクリスマスまで、1年中楽しむことが出来る。このアルバムをかければ、夏の楽しい思い出が蘇るんだ。

ロス:ロサンゼルスにいるみたいなアルバムだよ。1年中、夏の気分なんだ(笑)。

ー『X』(2019年)、2枚組『Girlfriend』(2021年)、そして約1年で『サマー・ミックステープ』と、ずいぶん早いペースでアルバムを出していますね。曲はいつ書いているのですか?

ロス:僕たちは音楽を呼吸しながら生きているんだ。日常生活の中から新しい曲のアイデアやインスピレーションを得るんだよ。時間さえあればホーム・スタジオでいろんなサウンドの実験をしているし、それを楽しんでいる。他のアーティストと較べて速いどうかかは知らないけど、いつも曲を書いているから、1年もするとハードディスクに何百曲ぶんのアイデアが溜まっているよ。

ロッキー:良い出来でみんな気に入っていたけど、アルバムの流れに合わないという理由で入れなかった曲も幾つもあるんだ。それらは次のアルバムで使うかも知れないし、デジタル・シングルとして発表しても良いと思う。

ーツアー中でも新曲を書いたりしますか?

ロス:ツアー中はライブのことに精神を集中させているから、曲作りのペースは落ちることになるかな。でもライヴ後に全身が熱くなっている状態で新しいアイデアが浮かぶこともあるんだ。僕たちが曲を書くことは誰にも止められないよ。

ー3枚のアルバムで共通しているのは、単に曲のコレクションではなく、起承転結の流れがあるフルレンス作品だということです。「マリブ」でアップビートに始まって、笑って泣いて、「キープ・ムービング・フォワード」で“走るのが止まらない、飛ぶのが止まらない”とポジティブに終わりますが、アルバム単位で作品を発表することにどの程度こだわっていますか?

ロッキー:1曲単位で音楽を発表するアーティストも多いし、僕たちもそうすることがあるけど、アルバムというフォーマットが好きなんだよ。始まりがあって、真ん中があって、終わりがある。シングル向きではなくてもみんなに聴いて欲しい曲があるし、アルバムをひとつの作品として考えている。

ロス:アルバムは自分たちの人生のある時期を切り取ったものなんだ。『サマー・ミックステープ』は夏の近況を綴った手紙だよ。楽しいことや悲しいこと、いろんなエモーションが込められている。

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