都市型野外フェス「UNI9UE PARK’22」の楽しみ方、9つのコンセプトから徹底解説

2022年10月9日(日)10日(月・祝)、東京・お台場・潮風公園/太陽の広場 野外特設会場で開催される「UNI9UE PARK’22」

スタイルエディトリアルブランド「niko and ...(ニコアンド)」がプロデュースする野外フェスティバル「UNI9UE PARK’22」が、2022年10月9日(日)・10日(月・祝)に東京・お台場・潮風公園/太陽の広場 野外特設会場で開催される。

niko and ...が提案する“uni9ue senses”(衣・食・住・遊・知・健・旅・音・LOCAL)を体現できる場として、2022年は「ALL TOGETHER NOW」をテーマに開催。2日間に渡り注目の若手アーティストから、ライブシーンを賑わすバンド、キャリアのある実力派ミュージシャンによるライブパフォーマンスをはじめ、niko and ...のスペシャルストア、ワークショップ、フードエリアなどが集結。両日ともに夕方にはキャンドルを灯し、その灯の中でライブを行うGAKU-MCがホストを務める「アカリトライブ」も開催される。

東京都内で行われる野外フェスということもあり、ふらっと足を運べる身近さもありながら、音楽を軸に、世界各国のユニークなフードが食べられるキッチンカー、ファッションや雑貨のショッピング、ワークショップなども楽しめる多彩なフェス。そんな「UNI9UE PARK’22」について、主催者の寺嶋元樹さんと増田太一さんにお話を伺い、2日間を存分に楽しむためのポイントを徹底ガイドする。



<イベント詳細>
「UNI9UE PARK’22」
開催日時:
2022年10月9日(日)開場9:30/終演18:00/閉場19:00(予定)
2022年10月10日(月・祝)開場9:30/終演18:00/閉場19:00(予定)
開催場所:潮風公園/太陽の広場 野外特設会場(東京都品川区東八潮1)
入場料:
1日券 6600円(税込)
2日通し券 11000円(税込)
チケット:プレイガイド一般発売中
企画制作:niko and ... UNI9UE PARK’22実行委員会
オフィシャルサイト:https://www.nikoand.jp/uni9ue_park_2022/



「UNI9UE PARK’22」とは?

「UNI9UE PARK」がスタートしたのは2018年。同フェスの根幹にあるのは、niko and ...がお店を作るうえでコンセプトに掲げている“uni9ue senses”という9つのカテゴリーだ。

「“uni9ue senses”は、衣・食・住・遊・知・健・旅・音・LOCALといった9つのコンテンツのことを指しています。

衣はアパレルを示す洋服。食はniko and ... COFFEEだったり、横浜ベイクォーターにあるniko and ... KITCHENといったレストランなど。住はniko and ... FURNITURE & SUPPLYがあったり、遊はそこにまつわるものだったり提案のこと。知はワークショップや、それにまつわる商品の販売。健はインブランドでNUMERALSというウェルネス系の洋服ブランドがあって、そういったところで啓蒙活動をしていたりしています。旅はそれにまつわる商品を作ってみたり販売したり、それをコトに繋げたり。

音はまさに今回のフェスだったり、niko and ... TOKYOという原宿の旗艦店で月に1回YouTubeのオンラインライブをやっています。ローカルは今全国144店舗全国津々浦々にあるんですけど、その地域と繋がって何か一緒に取り組みをしたりしていて。9つのコンテンツが充実している中で、このフェスに関しては音を主軸にしながら、全てのコンテンツを楽しめるようなコンセプトで作っています」


「UNI9UE PARK’19」の様子

「UNI9UE PARK」は、2018年と2019年は品川のシーズンテラスで野外開催し大盛況に終えたが、2020年は新型コロナウィルスの影響により開催を断念。2021年再び立川のホールを借りて有観客開催に向けて準備を進めていたが、緊急事態宣言延期により急遽無観客に切り替えてオンラインで開催した。そして今年、場所をお台場の潮風公園に移し、3年ぶりに念願の有観客開催を果たす。

「お台場の海沿いというか湾なんですけど、いわゆる都心のフェスになっています。品川でやったときもそうだったんですけど、ある程度都心でアクセスも良く、極端にいえば明日行ってみようとか、当日券で行ってみようかなみたいな軽いノリで行ける立地を選んでいるんです。その中で自然を感じれて、芝生があって、海があって、みたいなところで、niko and ...らしいラスティックな感じだったり、アンティークな感じだったりを大事にしています。2019年2020年に品川でやったときに、それこそ音響さんとか制作チームが、「niko and ...のフェスって、お客さんおしゃれですよね」って言ってくださっていて。そういったところは、「UNI9UE PARK」の特色なんじゃないかなと思います」

1人でもカップルでもファミリーでも気軽に足を運べる都市型フェス

今年は、初の2ステージでの開催となる。

「いわゆるメインステージと言われるUNI9UE PARK STAGE と、セカンドステージである“GOOD” nights STAGE。メインのステージに加え、もうちょっと音楽的なコンテンツを入れたいねっていうところで、セカンドステージを作ろうという話が出て。先ほどお話したYouTubeオンラインライブ「“GOOD” nights」に過去出ていただいたアーティストさんたちにお声がけしたところ、出たいっていってくださって、3日間くらいで出演者がすべて決定しました。メインとセカンドを入れると、2019年の倍ぐらいの出演者さんがいらっしゃるので、お楽しみが今年は非常に増えたんじゃないかと思います」

さらに、「UNI9UE PARK」の特色として、1人でもカップルでも、ファミリーでも、ふらっと気軽に足を運べるという点があげられる。

「若いときは遠くまでフェスに行っていたけど、お子さんもできて、なかなか遠方まで行けないけどカルチャーが好きだよねっていう方々も、お子さん連れでいらっしゃる方が多いのも特徴です。この土地でやるなら楽しみたいと思ってお越しいただける方もたくさんいらっしゃったので、お子様にも楽しんでいただけたり、逆に20代の方にも楽しんでいただけるようなお店とかコンテンツをたくさん用意しています」


会場ではファッションや雑貨など、さまざまなショッピングを楽しむことができる


お子さんも楽しめる遊びも


過去に開催された「UNI9UE PARK」より会場の様子

ここからは9つのコンテンツを大きく分類し、見どころを解説していく。

【衣・住】どんな格好をしていくのがいい?

「UNI9UE PARK’22」が他の音楽フェスと一味違ってユニークなのは、洋服や雑貨など、様々なショップが集っていることだ。ふらっと洋服を買いに来たり、日常を彩る雑貨やアイテムを購入したり、1人でも、カップルでも、家族連れでも楽しむことができる。

「元々、音楽フェスというより、音楽もやっているフェスという形で、いろいろな楽しみ方ができるコンテンツにできたらいいねってところから始まったんです。2019年からniko and ...以外のお店さんとご一緒させていただいてきたんですけど、今回の会場がかなり大きいこともあり、よりたくさんの人たちが楽しんでいただけるよう、出店したいという一般の方々に初めてサイト上で公募をさせていただきました。もちろん、自分たちが普段からお付き合いがあるブランドさんやメーカーさんのお店もたくさんありますし、niko and ... でもショップを出します。本当にいろんなバリエーションがあるかなと思います」


今年は約40〜50店舗が出店予定

今年は約40店舗、キッチンカーを含めると、45〜50店舗ぐらいが出店を予定している。その中でもどのようなショップがあるのだろう。

「例えば、今年から一緒に協業をさせていただいているCAMP HACKさんっていうアウトドアメディアの方々とアウトドアのショップを出店したり、僕たちは毎月古着を買い付けをして店頭で古着なども販売してるんですけど、そういった古着屋さんとかも出店します。それ以外にもフリーのショップだったり、小物の雑貨屋さんだったり、いろんな世代や性別問わず楽しんでいただけるようなお店が出店します」


niko and ...のお店も

ファッションも大きなポイントである「UNI9UE PARK’22」にはどのような格好をしていくのがいいのか、聞いてみた。

「いい意味で気負わずに、肩肘張らずに来ていただけるといいかなと思います。公園なので、フジロックのようなアウトドアのような服装でもいいですし、普段着のままで来ていただいても楽しんでいただけると思います。幅広い世代の方に来ていただけるので、良い意味で気負わずに来ていただけたらいいなと。それぞれ自分なりの服装でおしゃれしてきてもらえれば嬉しいです。実際にこれまで、明日当日券を買って行ってみようっていう方や、無料エリアにいらっしゃったけど、中に入りたいなってチケットを買って音楽を楽しんでくださる方も多いので、ふらっと気楽に遊びにきていただけたらと思います」

【食・旅・健】イタリアン、アメリカン、台湾料理など幅広く料理を楽しめるキッチンカー

今年の「UNI9UE PARK’22」には、「ワールド」をテーマに、イタリアン、アメリカン、台湾料理などのキッチンカーが出店する。

「コロナ禍で、海外になかなか行けなかったというのもあると思いますし、当初キッチンカーを出すとき、例えば肉フェスとか、国を縛ったようなテーマにしようかと話していたんですけど、そうすると趣味嗜好が絞られてしまうと思ったんです。フェスって1日で2、3回キッチンカーを利用いただける方々も多いと思うので、1日でいろんな国の食を楽しんでいただけるようにできたらなって。初回のフェスに出店いただいて、もう1回出たいって言ってくださってる方とかもいらっしゃるので、そういった方々とご一緒できればっていうところで、今回お店さんを選ばせていただいています。自分たちもniko and ... COFFEEってカフェの業態で出店します。最近流行っている、台湾ですとか、中国料理があったり、メキシコだったり、幅広く様々な料理を楽しんでいただけると思います」


湘南発の新感覚フライドチキンが食べられるROCKET CHICKENのキッチンカー


A.SU Asian Soup Kitchenのラクサライス


Frankvery×稲荷菜園のクレープ

すべてが注目のお店ではあるとは思うが、その中でも特にこれを食べてみてほしいというオススメがあるか聞いてみた。

「手前味噌になっちゃうんですけど、ニコパンがおすすめです。過去の情報で言うと、スタッフは好きなキッチンカーで食事を買っているんですけど、制作の人とか音響の人とか、みんなニコパンを買っていて。初めて開催した年は、正直売れすぎて、1回近くのお店からパン運んできたんです(笑)。お洋服と雑貨のイメージを持っていただいていて、意外とカフェがあることを知っていただけてない方もいらっしゃると思うんですけど、今全国に18店舗あるので、実際のお店にもまた足を運んでいただけるようなきっかけになれたらいいなと思っています」


niko and ... COFFEEのニコパン


さまざまな味の種類があるので食べ比べもオススメ

コロナ禍でなかなか旅ができない中、この機会に食を通して想像を膨らませるのも楽しいかもしれない。

「普段から海外旅行に行っていた方であれば、そういったところを思い返しながら楽しんでいただけたらと思いますし、逆に海外に行ったことのない方も、今回のフェスを通して、コロナが明けたらこの国に行ってみようかなって想起していただいたりしてもいいかなと思いますし、もう本当シンプルに美味しいものを食べたいっていう形で選んでいただくのも楽しんでいただけるんじゃないかと思います」

【遊・知・LOCAL】無料ブースだけでも楽しめるコンテンツが充実、チルなゾーンも

ワークショップが開催されるのも、「UNI9UE PARK’22」の楽しみ方のひとつだ。

「似顔絵師ハマダユウヤさんの「PORTRAIT POP UP byハマダユウヤ meets Make Stuff」でワークショップの後、お家でイラスト飾っていただいたときにフェスを思い出して、また来年も行こうかなと思っていただいたりしていただけたらいいなと思います。cuoreさんの造花のワークショップであったり、自分たちがCITY CREEKというアウトドアのコンテンツを持っているんですけど、キャンプのおしゃれなテーブルコーディネートをインフルエンサーさんとご一緒に行うなどのワークショップを用意しています。それ以外にも7から8店舗ぐらいのワークショップを体験していただけるようにいま準備しています」


「PORTRAIT POP UP byハマダユウヤ meets Make Stuff」


cuore(クオレ)によるかわいいお花を使った髪飾りを作るワークショップも


これだけたくさんのコンテンツがあるなか、どのようにフェスを楽しめばいいかも尋ねてみた。

「無料ブースと有料ブースがあるんですけど、お買い物するところ、食べるところ、音楽を聞くところがあってという形になっていて。お買い物メインでされる方がいらっしゃってもいいですし、終日通して、肩肘張らず、ご自分の楽しみたい形で楽しんでいただけたらと思います。無料ブースだけでも楽しんでいただけるコンテンツがたくさんあるので、ちょっとした空き時間で楽しんでいただく方とかもいらっしゃってもいいかなと思います。本当それぞれの生活シーンとかに合わせて楽しんでいただければ嬉しいです」

東京の公園というロケーションもまた都心ならではのフェスの楽しみ方ができるポイントのひとつになりそうだ。

「一般の方に開放している公園なので、お弁当を食べている方がいたり、売店があったり、フジテレビが近いので週末に遊びに来られる方もいらっしゃると思います。トイモックっていう、ハンモックみたいな人気商品を会場内に設置しているので、そこで寝転びなが音楽を聞いていただいている方もいらっしゃったりして。普通のフェスだとあまりないチルなゾーンも用意しています」


トイモックでゆったりしながら音楽に耳を傾けて楽しむこともできる

“uni9ue senses”の「ローカル」は、もともとは「東京」だったという。そこの変遷についてもこう話してくれた。

「裏話をすると本当はローカルじゃなくて東京だったんです。それはなぜかというと、原宿にグローバル旗艦店があって、niko and ...から何かを発信するのが、“uni9ue senses”の一つだったんです。そこから、基幹店、大型店みたいなのが全国にできてきて、東京だけに縛られる必要もないねっていうのでローカルに最近変えたんです。名古屋にもmozoっていう大型店があったりするので、今後、東京以外でもキャラバンみたいな感じで展開していく可能性もあるかもしれないですね」

【音】注目の若手アーティストから実力派ミュージシャンまで、2ステージで繰り広げられる充実のライブ

初日は、2019、2020年連続でご出演いただいたSIRUPさんや、去年出ていただいたFIVE NEW OLDさんをはじめ、niko and ... TOKYOで去年ミュージックビデオを撮っていただいたUEBOさんなど、フレッシュなみなさんがご出演くださいます。去年のオンラインライブにも出てもらったり、 YouTubeのオンラインライブに出てもらったり、関係値もありつつ、niko and ...の思想に合うかなみたいなところで選ばせていただきました。

最後の演目として「アカリトライブ」を入れるようにして。ソナーポケットさんはniko and ...と一緒にKEMというアパレルを一緒にプロデュースしていたり、Zepp Nagoyaの「アカリトライブ」にも出てもらったことがあったりってところでずっとオファーしていたんですけど、なかなかスケジュールが合わなくて、ようやく今回タイミングがあってご出演いただけることになりました。RIP SLYME さんは活動再開したタイミングで出て欲しいよねっていうのをGAKUさんと話してオファーしたところご出演快諾をいただきました。



2日目も、過去出ていただいたご縁のある方にも出てほしいねってなったとき、初年度に出ていただいたストレイテナーさんにお声がけして。田島貴男さん藤巻亮太さんも過去に出ていただいているんですけど、その時はお2人とも「アカリトライブ」だったので、今回はソロパートで出ていただきたいとご相談して、めちゃくちゃ早いタイミングで快諾をいただきました。SPECIAL OTHERSさんとかも出てくれることになっていいラインナップになっていると思います。

2日目の「アカリトライブ」では、GAKUさんとの面識があった半﨑美子さんと、去年釧路のフェスで一緒になった真心ブラザーズさんにご出演いただきます。それプラス、両日ともセカンドステージに4組、4組で計8組ご出演する形なので、豪華ですよね。

初日の見どころ


10月9日(日)出演者
●UNI9UE PARK STAGE
kojikoji / SIRUP / Chilli Beans. / FIVE NEW OLD / LUCKY TAPES
[オープニングアクト]UEBO 


●アカリトライブ
GAKU-MC / ソナーポケット / RIP SLYME

●“GOOD” nights STAGE
gb / SUKISHA / 西恵利香 / RUNG HYANG


初日で言うと、最多出演のSIRUPさん。その日のセカンドステージにTOKYO CRITTERSのボーカル・RUNG HYANGさんが出演するんですけど、めちゃくちゃ仲がよいみたいでそのあたりも注目しながらご覧いただけたらと思います。


SIRUP

「アカリトライブ」は、GAKUさんのバンドがホストバンドとなって、基本ボーカリストが生バンドに乗って歌唱する形なので、普段とは違うライブが楽しめると思います。転換なしで呼び込みながらやっていくので見応えがありますね。ソナーポケットのDJ・mattyさんもその時だけエレキギターを一緒に弾くとか、RIP SLYMEのDJ FUMIYAさんもDJをするんだけど、基本、生バンドで歌唱してみたいな。ちょっと別の演目みたいな感じなので。初日も2日目もぜひ帰らず見てほしいなと思います。


ソナーポケット

2日目の見どころ


10月10日(月祝)出演者
●UNI9UE PARK STAGE
ストレイテナー(Acoustic Set) / SPECIAL OTHERS / 田島貴男(Original Love) / NakamuraEmi / 藤巻亮太
[オープニングアクト]城南海

●アカリトライブ
GAKU-MC / 半﨑美子 / 真心ブラザーズ

●“GOOD” nights STAGE
大比良瑞希 / macico / YAMORI / Leola


2日目は田島さんと藤巻さんの圧倒的な演奏力と人間力みたいな部分が注目ポイントかなと思います。田島さんは1人で本当に自由自在に音楽を奏でられますし、藤巻さんも1人の弾き語りパワーみたいなのが非常に強いので、めちゃくちゃ楽しみです。


田島貴男(Original Love)


藤巻亮太

ストレイテナーさんは、なかなかアコースティックセットはやらないんですけど、初年度の雰囲気がすごく良かったみたいで、Chill な感じがやっぱりいいっていう提案してくれてアコースティックでやってくださいます。SPECIAL OTHERSさんが我々のライブに出てくださるのもすごく楽しみです。「アカリトライブ」は先ほどお話したように、いつもと違った半﨑美子さんと真心ブラザーズさんのライブの楽しみ方をしていただけたら嬉しいですね。


真心ブラザーズ

また、セカンドステージである“GOOD” nights STAGEは、YouTubeのオンラインライブにご出演いただいた方がほとんどなんですけど、それもアーティスト同士の数珠繋がりでやっている企画なので、知り合いが知り合いを呼んでくださり、友達の友達みんな友達みたいな感じなので、そういういい雰囲気が生まれるんじゃないかと思います。niko and ...で今売ってる商品を衣装として着てご出演いただいたり、密接に繋がっているのでそこも注目いただけたらと思います。彼らがブレイクして、来年以降メインステージに上がってきていただけるような形になると、セカンドステージを使ってやってる意味みたいのがもっと出てくるかなと思うので、新しいトライアルですがそちらも一緒に楽しんでもらえたら幸いです。

GAKU-MC インタビュー

ラッパーのGAKU-MCが中心となり、2011年より開催しているライブプロジェクト「アカリトライブ」。 キャンドルを灯し、その灯(あかり)でライブを行う。東日本大震災をきっかけとして始まり、各地からのメッセージを被災地に届け人々が笑顔になる様々なコンテンツを現在も全国各地で展開し続けている。

「UNI9UE PARK」が立ち上がった2019年からコラボしてきた両者。GAKU-MCを中心に、今年はソナーポケット、RIP SLYME、半﨑美子、真心ブラザーズを迎え、「アカリトライブ」のステージが行われる。「アカリトライブ」がどのようにはじまったのか、今年はどんなライブが行われるかなど、GAKU-MCに話を伺った。


GAKU-MC(Photo by 大童鉄平)

ー「アカリトライブ」は、どういう経緯ではじまったんでしょう?

2011年の3月11日を受けて、僕に何かできないか?ということで、石巻でボランティア活動をし始めたんです。そこから時間が経ち、2011年秋頃、街の人たちから「そろそろ何かやって欲しい」みたいな気運を感じたので、キャンドルを灯して皆さんと繋がるシンプルなステージを始めました。キャンドルホルダーに言葉を書いて、現地の方を励ます流れが組めたらいいなと思って、日本中から沢山のメッセージフォルダを集めて。それを届けたのが、後のアカリトライブの前身となる「アコースティックキャンドルライブツアー」なんです。

ーキャンドルを灯すというアイデアはどのように生まれたんでしょう。

震災時にラジオで、僕の「take it slow」というキャンドルの曲がオンエアされたのを聴いて、当時キャンドルメーカーに勤めていた寺嶋くんから「キャンドルと音楽で何か一緒にやりませんか?」ってメールが来て。それで僕と寺嶋くんがアコースティックキャンドルライブツアーを立ち上げて、翌年、名前を「アカリトライブ」にして今に続いているんです。

ーキャンドルの灯の中で歌うのは、照明がある通常のライブステージで歌うのと雰囲気や気持ちは変わるものですか?

光量が小さい分、僕らもお客さんも寄り添う感じがすごく出るんです。灯の揺らぎも人と人を近づける感じがしますよね。煌びやかなスポットライトやミラーボールも大好きなんですけど、シンプルなキャンドルの灯を見ながら歌うと距離が近くなるっていうか。そういう意味で、繋がりやすい環境だなと思っています。

ーライブではGAKU-MCさんを中心としたバンドメンバーが演奏をして、出演アーティストが歌うというスペシャルな編成というのも注目ポイントですよね。

人の曲を全部カバーする作業がいつも大変で。今回は、RIP SLYME、ソナーポケット、半﨑美子さん、真心ブラザーズさんと、ジャンルも違えば年齢も違う。みなさんの音楽を紐解くと、「この曲は、ヒットして当然だな」みたいに譜面から教わることもあったりして。大変ですけど、自分の引き出しに1個1個宝物が増えてくみたいな感覚があって、今までの譜面は全部とってあってります。僕の宝物ですね。


RIP SLYME

ー歴代の出演者の方には、どのようにお声掛けをされてきたんですか?

最初の頃は自分が直接電話できるような人にお願いしていたんですけど、それだけだと広がりがないなっていうことで、例えば子供の頃から好きだった藤井フミヤさんにはラジオ局を通して頼んでみたり、どうにかルートを探してお手紙で「是非力を貸してください!」と書いたりしてご出演いただいてきました。

ー全部印象的だと思うんですけど、特に思い出深い共演を挙げるとしたら?

フミヤさんは本当に感動しました。5、6曲なんですけど、こちらがやりたいという曲を全部やってくれて感動した覚えがあります。あとGLAYのTERUさんが福島の会場に出てくださったとき、東京と違って福島の会場は体育館の中、限られた装飾と音響でやるんですけど、それでも全然気持ちよくやってくれて。一組一組それぞれに思い出がありますね。

「UNI9UE PARK’22」における「アカリトライブ」の見どころ

ーそして今年も「UNI9UE PARK’22」で「アカリトライブ」が開催されます。ラインナップは、どのように選出されたんでしょう?

ソナーポケットは名古屋で一緒に「アカリトライブ」をしたことがあったんですけど、東京でも一緒にやりたいと思ってオファーしました。RIP SLYMEは実は何度もオファーはしていて、今回やっとタイミングが合いましたね。彼らとはデビュー前からの付き合いなので、本当に家族親戚ぐらいの気持ちでいるんです。半崎さんは「アカリトライブ」をアメリカのセドナでやった時に一緒にやって、今回改めて声をかけさせていただきました。真心さんは去年他のフェスで一緒になった時に久しぶりに話して頼みました。そういう意味では、お互い止まらずやっていて、色んなとこで会う人に声をかけて生まれたラインナップかもしれません。世代もジャンルもちょっとずつ違うので、そこがまた魅力なんじゃないかなと思います。

ー全て見どころだとは思うんですけど、特にこういうところに注目して見て欲しいところはありますか?

RIP SLYMEやソナーポケットは、生のバンドとのセッションという意味では、通常の彼らとは違うステージになるので見どころだと思います。知らない関係値じゃないからこそ見せられる部分も沢山あると思うんです。半崎さんと真心さんは、しっかり楽器をやってる方達なので、僕がすごく引っ張られると思いますね。真心ブラザーズさんとは前に同じレーベルだったことがあったんですけど、セッションはしたことがなくて。お客さんより僕の方が一番楽しんでいる可能性がありますね(笑)。

ー「アカリトライブ」のテーマソング「希望のアカリ」もGAKU-MCさんが作られていて、ライブの中でみなさんで合唱するのが恒例になっているそうですね。

このテーマソングを作ったのは、歌の出演者さんが多い中で、ラップっぽいものに挑戦してもらいたいっていう気持ちもあったんです。それを皆さんがやると、すごい化学反応が起こるんですよ。毎回歌う人が変わるのもすごく楽しいですね。



ー「アカリトライブ」を10年以上続けてこられて、その意義だったり、これからの目標だったり、いま感じてらっしゃることを教えていただけますか。

続けるのは楽ではなかったけど、続けたから出会えた人が本当に沢山いるんです。niko and ...さんとの出会いもそうですし、アーティストとの出会いも、「アカリトライブ」を通じて僕らを知ってライブに来てくださる方も沢山いらっしゃいますし、これから先もいい出会いが沢山あるんじゃないかなと思っています。あとは、キャンドルホルダーが、どこかの苦労してきた人たちのリビングに飾られてたってことがあるんです。そういう人の声を聞くとやってよかったなって。これからも誰かと誰かを繋ぐような役割を「アカリトライブ」ができたらいいなと思います。


GAKU-MC(Photo by 大童鉄平)

気軽な感じで、気負わず足を運べるのが最大の魅力

このように9つのテーマを中心に行われる「UNI9UE PARK’22」。自分の興味のあるテーマから楽しみつつ、他のテーマにも触れてみることで世界が大きく広がるに違いない。最後にあらためて、「UNI9UE PARK’22」の楽しみ方を聞いてみた。

「無料エリアのコンテンツも非常に充実しているので、飲食を目当てに来ていただいてもいいですし、公園にちょっと遊びに行ってみようかなみたいな形でもいいので是非足を運んでいただけたら嬉しいです。無料エリアでもBGM的には聞こえてくる贅沢さみたいなところがあって、正直他のフェスではないような贅沢な空間が都市の中で醸成されているので、本当に気軽な感じで、気負わずお越しいただけるのが最大の魅力だと思います」

そして「UNI9UE PARK’22」を通して実現したいこと、達成したいことについて、このように話してくれた。

「今回のテーマが「ALL TOGETHER NOW」なんですけど、ようやくみんなで集まれるということを表しているのと同時に、niko and ...は、スタイルエディトリアルブランドなので、ライフスタイル全体を通して体験できるという想いを込めています。我々としてはこれを止めずにずっと続けたいなと思っていて。音楽を通して繋がったアーティストさんとずっと繋がっていきたいですし、カルチャーとしてniko and ...は発信をしていきたい。儲からないとか本業と関係ないじゃんやめようぜみたいなことだけには絶対したくなくて。そこが主催側の一番の想いとしてあります。この先も開催していけたらいいなと思っています」



<イベント詳細>



「UNI9UE PARK’22」
開催日時:
2022年10月9日(日)開場9:30/終演18:00/閉場19:00(予定)
2022年10月10日(月・祝)開場9:30/終演18:00/閉場19:00(予定)
開催場所:お台場・潮風公園/太陽の広場 野外特設会場(東京都品川区東八潮1)
入場料:
1日券 6600円(税込)
2日通し券 11000円(税込)
チケット:プレイガイド一般発売中
企画制作:niko and ... UNI9UE PARK’22実行委員会
オフィシャルサイト:https://www.nikoand.jp/uni9ue_park_2022/

Rolling Stone Japan 編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事


Current ISSUE