OCHA NORMAが語る、バラバラだからこその団結力と未来への可能性

左から、北原もも、筒井澪心、米村姫良々、石栗奏美(Photo by Rika Tomomatsu)

7月13日、ハロー!プロジェクトから3年ぶりとなる新グループOCHA NORMAがシングル『恋のクラウチングスタート/お祭りデビューだぜ!』でデビューを果たした。10人組の大所帯だが、加入のタイミングは異なる。まず、2019年7月に前身グループとなる<ハロプロ研修生ユニット>のスターティングメンバーとして石栗奏美、米村姫良々、窪田七海、斉藤円香らが選抜され、それから4か月後に中山夏月姫、広本瑠璃、西﨑美空、北原ももが加入。さらに5カ月後、『ハロー!プロジェクト 新メンバーオーディション2021』を勝ち抜いた田代すみれと筒井澪心の加入が発表されたのと同時に、グループ名が<OCHA NORMA>になることが発表された。

OCHA NORMAには、2016年1月にハロプロ研修生になった米村を筆頭に、長い間苦労を重ねてきたが故に研修生を辞めようと思ったことがあるメンバーも多い。しかし、長年にわたって培った経験はそんな彼女たちを決して裏切らず、10人は新人らしからぬパフォーマンス力で対バンイベントを中心に精力的な活動を展開。その結果、『恋のクラウチングスタート/お祭りデビューだぜ!』はリリース初週で約10万枚という、ハロプロの先輩グループに引けを取らないセールスを記録した。

今回は10人の中から石栗、米村、北原、筒井の4人に登場していただき、じっくり話を聞いた。そこから見えてきたのは、経験も活動歴もバラバラだが、遂に掴み取ったデビューの先に待ち受ける輝ける未来へ向かって一致団結する姿だった。

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―遂にデビューですね。おめでとうございます!

全員 ありがとうございます!

―米村さんと石栗さんのおふたりにとっては「ようやく」という感じですよね。デビューまで長かったですか? 短かったですか?

米村 長かったです。研修生の頃は「もう1年経ったのか」「もう2年経ったのか」っていうぐらいめちゃめちゃ早く感じてたんですけど、だんだん時間の流れが遅くなっていって、最終的にはすごく長く感じるようになっていたので、辛いときはありました。

石栗 私も研修生の頃は毎日朝から夜まで練習して、土日もレッスンして、毎日が短く感じていたんですけど、ハロプロ研修生ユニットに入ってからは違って。最初の半年ぐらいは北海道から東京に出てきたりして環境が新しくなりましたし、楽しく過ごしていたんですけど、ハロプロ研修生ユニットはグループとしての目標がはっきりしていなくて、メンバーの増員もあったりして、OCHA NORMAになるまでの日々はかなり長く感じました。

―ハロプロ研修生ユニットになってから先が見えなかった?

米村 そうですね、見えなかったです。

石栗 先輩方のグループで新メンバーオーディションがあっても私たちはその対象ではないので、研修生からデビューしていく同期や後輩のことをただ見ているしかなくて、「私たちは何を目指してやったらいいんだろう?」って。デビューに向けた実践的なことをしていくということだったので、とにかく一つひとつのライブを大切にしていたんですけど、何をしたらいいのかわかりませんでした。

―北原さんはどうでしたか?

北原 私はハロプロ研修生として2年弱活動していたんですけど、研修生の活動がとにかく楽しかったので、私としてはあっという間でした。でも、コロナ禍の自粛期間のせいで、それまでの活動の半分……とまではいかないですけど、けっこうな時間が削られてしまったので、その期間は早くステージに立ちたいという気持ちでいました。なので、ハロプロ研修生ユニットに加入してからはとにかく楽しくて、OCHA NORMAになってからもリリースイベントなどを通じて「本当にアイドルって楽しいな!」と思っています。

―逆に、昨年12月に加入したばかりの筒井さんにとってはデビューまで短かったのでは。

筒井 私は加入してからデビューまで約半年ぐらいで時間的にも短いですけど、感覚的にはもっと短かったです。

―もうちょっと準備期間が欲しかった?

筒井 合格発表があったとき、私はオーディションのつもりで来てたのにサプライズでその場で「合格しました」と言われたので、「大丈夫かな!?」って最初は思っていたんですけど、ステージの数が増えていくごとに「成長したね!」と言われることも増えていったので、準備期間は半年でもちゃんとできたと思います。

―4人の中だけでもこれだけ時間の感覚や経験に差があるわけですけど、そこから生まれるギャップは埋めようとするものなんですか?

石栗 私は経験や歴の差は感じたことがなくて。追加で入ってきたメンバーや若いメンバーは歴が違う分、覚える早さが違うとは思うんですけど、それでもちゃんと付いてきてくれるんですよ。それに、新しく入ってきた子たちが優秀過ぎて、私たちが逆に学ばせてもらってます。

―どんなところを学んでいますか?

石栗 すごく度胸があるんです。私はハロプロ研修生になって3年ぐらい経つまではMCで前に出たりすることができなかったのに、加入した次の日からいきなりステージがあったり、すぐに振りを覚えたり、そういうことがちゃんとできるふたりはすごいと思います。

―だそうですけど、筒井さん。

筒井 いや! 私はけっこう差を感じていて。たとえば、レッスンのときに先生がメンバーそれぞれに場位置を伝えてくださるんですけど、みんな一回で「この振りのときは何番」って覚えているように私には見えるんですよ。私はどのタイミングで移動するかというのは書かないと覚えられないので、そういうところで大きな違いを感じます。 

米村 でも、OCHA NORMAとしての活動と研修生としての活動って、同じ長さでもOCHA NORMAのほうが全然濃いんですよ。だから、私は研修生としての活動は長かったけどOCHA NORMAとしての活動内容のほうが濃いと思っているから、そこまでの差は感じないんですよ。それに、あとから入ってきたメンバーは全部のことがすごくちゃんとできるので、そういう意味でも差は感じないです。

―オーディション組と先輩組の中間にいる北原さんとしてはどうですか?

北原 私がハロプロ研修生ユニットに新メンバーとして入ったとき、4人(米村・石栗・窪田七海・斉藤円香)は研修生としてすごく先輩だったので、「敬語じゃなくてもいいよ」って言われてもなかなか敬語が抜けなかったりして距離を縮められない時間があったんですけど、「もっと一緒のグループのメンバーとしてやっていこう!」って言ってくれたことでやりやすくなったし、研修生としては全員がライバルだったけど、OCHA NORMAは同じメンバーとして活動しているので、今はみんなで協力し合えてると思います。

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