マハラージャンが語る、歌の中の世界を豊かにするための方法

マハラージャン

メジャーデビューアルバム『僕のスピな☆ムン太郎』が2021年「CDショップ大賞」入賞、「タワレコメン・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を獲得するなど、ファンクとダンスミュージックをベースにした楽曲センスとユニークな歌詞で注目を集めるマハラージャンが、2022年7月6日に2枚目となるフルアルバム『正気じゃいられない』をリリースした。

スーツにターバンを巻いた独特の風貌から生み出されるクリエイティブ、ルーツ、アルバムに収録されている楽曲について、マハラージャンにインタビューで迫った。

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ーマハラージャンさんは、ミュージシャンでありつつ、熱心な音楽リスナーでもあると思うんですけど、今も変わらずいろいろな音楽をディグられているんでしょうか?

今も聴きますけど、昔ほどはという感じですね。作る曲が多くなると、自分が作っている音を聴いているほうが長くなるんです。ただ、新しいものは取り入れたいと思っているので、チャート上位の曲や、新譜を聴くようにはしていて。あとは、好きなプレイリストで自動更新される楽曲をチェックして発見したりしています。

ー最近、特にいいなと思った曲はありましたか?

最近だと、カルヴィン・ハリスとデュア・リパがコラボした「Potion」が格好いいなと思いました。全体のトラックの感じが気持ちよくて、ギターもすごく格好いい。音色の処理もすごい格好いいし、世界のトップの人たちの作る楽曲は、すごいなと思いました。



ーコロナ禍も相まって、スマホやPCで音楽を聴く人ことが定着してきたように感じます。作り手として音源制作に専念しやすいのかなと思うんですけど、どう感じてらっしゃいますか?

僕の場合、コロナ禍になってから活動が始まったので、実はそこの違いが分からないんですけど、ライブを行いながら制作をするのってすごく大変で。基本的に制作は全部1人でほぼ0から考えていているので、バンドとかでアイデアを持ち寄って制作しているのを見ると、羨ましいなと思っちゃいます。

ーマハラージャンさんの音楽って身体性の高い音楽だと思うんですけど、そのあたりは楽曲制作において意識されていることなんでしょうか。

もともと僕は子どもの頃から吹奏楽部にいたり、小学生の頃からギターを練習していたりしたので、上手い人に憧れていて。楽器ってすごく練習するものってイメージも強いんです。なのでオケが全部シンセの音だったり、打ち込みだけのものを自分はあまり好きじゃないというか、むしろ生音の方が好きなので、結構そこはこだわって作っていますね。

ープレイヤーとして練習を重ねて上手くなればなるほど、よいものが作れる感覚がある?

最近、本当に上手いプレイヤーの方たちと一緒に制作をさせてもらうことが増えて。上手いことも大事なんですけど、ミュージシャンって本当に1人1人違うので、その人の持ち味が大事だなと思うようになりました。曲を作る上でも、そういう持ち味が活きるようにとすごく考えています。

ーマハラージャンさん自身、自分の持ち味をどう出していきたいと考えていますか?

自分が聴いて好きだなという音楽をやりたいんです。例えば、作っていて踊っちゃうぜ! って気持ちになったときは大正解だと思って。そういうものって、大体ファンクがベースにあったり、ベースが格好いい曲が多くて。自分の場合はロックも好きだったので、ニュアンスが少しロック寄りになったりするんです。それを他のミュージシャンに演奏してもらうことによって、持ち味が他のミュージシャンの味にもなっていく感じもありますね。

Rolling Stone Japan 編集部

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