スカート澤部渡がスパークス愛を熱弁 映画『スパークス・ブラザーズ』ジャパンプレミア

左から小熊俊哉、澤部渡

エドガー・ライト監督による音楽ドキュメンタリー映画『スパークス・ブラザーズ』(4月8日公開)のジャパンプレミアが、さる3月29日に渋谷・ユーロライブにて開催。試写後のトークショーでは、スカート・澤部渡と、Rolling Stone Japan編集・小熊俊哉が、MCの奥浜レイラとともにスパークスへの想いを語り合った。

登壇後スパークスの大ファンだと熱く語ったお二人に、まずは本作の感想を伺った。澤部は「最高ですよ!スパークスの音楽を聞けばわかると思うんですが、一筋縄ではいかないということを体現したような作品でした!」と感情を震わせてコメント。小熊は「ファン目線なんですが、エドガー・ライト監督よくこの作品を作ってくれたな!と思います。僕らが言いたいことを全部言ってくれた! 本当に感謝しています」と、お二人とも本作に大満足の様子。続けて、澤部「スパークスの当時をみていた歴代のファンの意見が入っていたのはいいですよね」と本作の中に散りばめられたファンの愛をアピールした。

本作の印象に残ったシーンを聞かれると、澤部「レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーがスパークスを好きだというのが個人的には意外だったんですが、その彼が『イントロデューシング』というアルバムをすごく絶賛するんですよ! このアルバムはどちらかと言えば西海岸っぽいアルバムで軽くみられがちなんですよ。でもそんなアルバムに対して、あのフリーが『最高だ!』と言っていて、フリーも僕たちの仲間だったんだ!と思いました。と、会場の笑いを誘った。



さらにはスパークスの大ファンになったきっかけについて伺うと、澤部「10代終わりからハタチ前後の時期だったかな、ニコニコ動画でニューウェーブの音楽を探していた時に「ナンバーワン・ソング・イン・ヘブン」のMVをみて、なんだこれは!?と、いい意味で驚いたんですね。そこから他の曲を漁りだしたのがきっかけです」、小熊「渡辺電機(株)先生という漫画家の方がいるんですが、その方が一番好きなのがスパークスで、その先生の影響ですね。そこからドはまりしましたね。」と、当時を振り返りながら語った。



改めてスパークスの1番好きな曲を聞かれると、澤部は「僕は『Dick Around』ですね! 僕がスパークスを好きになったのが2007年なんですが、その時の割と新譜の曲です!」と興奮気味に語った。すかさず小熊も「僕は『麗しのマイウェイ』です! 歌詞がすごい感動的で素敵なのに、曲調が割とポップで、これが泣けるんですよね~」と長年のファンならではの見解を述べた。現在アメリカでツアーの真っ最中だというスパークスについて、小熊「気になってセットリストを調べてしまったんですが、1曲目が『アネット』の曲だったんです。今でもライブの1曲目が更新されてるんだ~と感動しました」と話すと、すかさず澤部は「羨ましい曲たくさんやってるんですよね~! こんなのライブでやられたら堪らないですよ!」と興奮している様子で続いた。




本作では、ベックやレッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーなど世界的ミュージシャンやアーティストたちがインタビューを受けているが、印象に残る人物や言葉を聞かれ、澤部は「『キモノ・マイ・ハウス』プロデューサーのマフ・ウィンウッドが、当時の話をした後に『ヒポポタマス』を絶賛するシーンです。かつての仲間の今の形をみてしっかりと評価できるのがなんて素晴らしいんだと、胸を打たれましたね」とアーティストならではの目線で語った。MCからスパークスについての小ネタを聞かれた小熊は、「スパークスから多大なる影響を受けたとされていてるクイーンですが、実はスパークスのライブの前座を務めていたこともあるんです。しかもブライアン・メイをスパークスが勧誘していたという話が実はあるんです。もし入っていたらどんなバンドになっていたんでしょうね〜」と語ると、会場は驚きの声で包まれた。

最後に、澤部「この作品について二人にインタビューをしたのですが、いろんなお話が聞けました!頑張って質問を考えて、お二人もひとつひとつ誠実に答えてくださったので楽しみにしていてください」(※)、小熊「この作品を見た人は『アネット』も絶対に楽しめると思います! 逆に『アネット』を見た人が身の回りにいたら、この映画をぜひ勧めてください!」とそれぞれ思い思いの言葉を笑顔で語りイベントは終了した。 

※スパークスのインタビュー掲載情報は映画公式Twitter(@Sparks_Movie)をご確認ください。

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『スパークス・ブラザーズ』
4月8日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイント他全国公開
配給:パルコ ユニバーサル映画
Twitter:@Sparks_Movie
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