米著名司会者、誤情報を拡散「スティーブン・セガールがロシア軍の特殊部隊に入隊」

2021年12月10日、米ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われた「UFC 269」の公開計量で、選手を紹介するジョー・ローガン(Photo by Carmen Mandato/Getty Images)

Podcast司会者のジョー・ローガンにとってメディアリテラシーは得意分野ではないようだ。先日ローガンは俳優のスティーヴン・セガールがウクライナのキエフ近郊に駐留するロシア特殊部隊に入隊したという偽のCNNニュースをInstagramにシェアし、「こんな映画のような世界に生きている」のは不条理だと投稿した。のちに投稿は削除された。

【写真を見る】レイプ容疑で告訴されたスティーブン・セガール

「スティーヴン・セガールがウクライナにいるというさっきの投稿は削除した。珍しいことでもないが、パロディだったからだ。だが、真実だったとしてもおかしくない」と、その後の投稿で彼はこう書いている。「彼は2017年に国家安全の脅威と位置付けられて、ウクライナ入国を禁じられている。俺もみんなと同じように、現地での悲劇的状況が早く解決してほしいと願っている」

削除された写真には、スポーツ用品店Dick’s Sporting Goodsで購入したかと思しき軍服に身を包んだセガールが映っているが、実際には2017年の映画『Cartels』から取ったもの。ローリングストーン誌がセガール本人にロシアとウクライナの戦闘についてコメントを求めたところ、「両国が前向きな平和的解決に至り、ともに平和に暮らし、繁栄できることを祈っている」と返答した。

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Joe Rogan(@joerogan)がシェアした投稿



アップされてから数時間で、問題の投稿には40万のいいねと1万1000件のコメントが寄せられた。残念なことに、ローガンの術中にはまってしまったユーザーの中から偽情報だと指摘する声は全くといっていいほど上がらなかった。フィクションと事実を区別するには、CNNや定評のあるニュース情報源のコンテンツと投稿を比較すれば済む話だろう。だが、どうやら無理な相談なのかもしれない。

ローガンは最近、Spotifyで配信中のPodcast『The Joe Rogan Experience』で新型コロナウイルスに関する偽情報を拡散していたとして非難の矢面に挙がっていた。Podcastはかかえている。

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Translated by Akiko Kato

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