ミレニアル世代直撃のエモとポップパンクの祭典が、アメリカで注目される理由

マイ・ケミカル・ロマンスのジェラルド・ウェイ(Photo by Matthew Simmons/Getty Images)

現地時間18日、突如アナウンスされた音楽フェスが「When We Were Young」だ。マイ・ケミカル・ロマンスとパラモアをヘッドライナーに迎え、10月22日に米ラスベガスで開催予定。同フェスのラインナップには、世界中のミレニアル世代にとって懐かしのバンドが顔を揃える。

【写真】「When We Were Young」ポスター

ジミー・イート・ワールド、ダッシュボード・コンフェッショナル、ストーリー・オブ・ザ・イヤー、ザ・ユーズド、センシズ・フェイル、テイキング・バック・サンデイ、アルカライン・トリオ、ボーイズ・ライク・ガールズ、AFIなど、エモとポップパンクの祭典に呼ぶに相応しい豪華な並び。さらにブリング・ミー・ザ・ホライズン、ブライト・アイズ、アヴリル・ラヴィーンなどのメジャーな名前も。そして話題のパンクバンド、ザ・リンダ・リンダズやTikTokで人気のジェイデン、リルハディなどの名前も新たに加わった。















2000年代初頭のワープド・ツアーやテイスト・オブ・ケイオスといった音楽イベントが象徴していた当時の熱気に思いを馳せつつ、今回は5つのポイントを挙げてみた。

1:そもそも、どこからこのフェスティバルの話が持ち上がったのか?

実は「When We Were Young」フェスティバルが開催されるのはこれが2回目。1回目は2017年、カリフォルニア州のサンタアナで、コーチェラ・フェスティバルの1週間前に行われた。この時は2日間の開催で、ここまで華やかではなかったものの、モリッシーやAFI、ディセンデンツ、ケイジ・ジ・エレファント、テイキング・バック・サンデイなどなど、やはりエモやパンク、インディーロックの懐かしの面々が顔を揃えた。

2:本気でこれを全部、たった1日でやるつもりなのか?

フェスティバルのポスターは、驚くほどギッチリ詰まっている。これだけ多くのバンドを、たった12時間で全員出演させるのは、バンドの持ち時間を20分に抑えてヒット曲に限定するのでない限り、到底ばかげている。チケット情報によれば、会場には3つのステージが設置されるという。つまり、午前11時から夜11時まで丸1日かけて行われるフェスティバルで、ファンにはどのバンドを最優先させるかという恐ろしいほど膨大な選択肢が待っている。そこで浮上するのが、2大ヘッドライナーに関する大きな疑問だ……。

3:マイ・ケミカル・ロマンスとパラモア、どちらかを選ばなくてはならない?

このような究極の選択を迫られることになるエモ・キッズにはお気の毒だ。両バンドの名前はポスターの一番上に、隣り合わせに並んでいる。しかも、どちらもいまだ高い人気を誇っている。パラモアは活動を再開してニューアルバムの制作に入ったばかりだし、マイ・ケミカル・ロマンスは2019年に再結成したが、COVID-19のためにツアーを2度も延期している。たった1日の開催で、3つのステージに分散されることを考えれば、2大ヘッドライナーの出演時間がかぶる可能性は(決定したわけではないが)高いと思われる。おいしい話には厳しい選択肢がつきものだ。





Translated by Akiko Kato

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE