DEAN FUJIOKAが語る、コロナ禍以降の“突然変異”

―今作は過去にリリースされた曲と新曲が混在していますが、新曲はいつどんな形で書いているんですか? 音楽以外の仕事も多忙な中、これだけの曲を書くというのもすごいなと思います。

1stアルバムのときは詞曲を作ってスタジオでプロデューサーと一緒にアレンジを仕上げて完成させていって、2ndアルバムのときはコライトの数をすごく増やしたんです。今回の3rdアルバムはそうしたこれまでの作り方を全部踏襲した上で、初めて詞曲からプロデュースまで自分でやった曲もありました。なので、曲によっては全部コツコツやらないといけない曲もあれば、ゼロからスタジオのセッションで仕上げていく曲もありました(「Sayonara」「Sekken」「Missing Piece」など)。

―曲ごとに構築のされ方が全く違うわけですね。『Transmute』というタイトル、コンセプトはツアーの構想が出てくる中で決まったのでしょうか。

いや、アルバムが先です。昨年末の配信ライブが終わって、明確な変化があって、それこそ「トランスフォーム」という言葉でも足りないぐらいの爆発的な変化だなと思い始めたので。『Transmute』というタイトルはミューテーションから来てるんですけど。何か、ミュータントにならなきゃなっていうか(笑)

―そここそ、世の中誰もがそうなっていかざるを得ないということですか。

まあ、結果そう受け取ってもらってもいいですけど、まずは自分ですね。自分がやることからしか変化は生めないと思うので。

―よく、「コロナ前のように戻ったらまたこうしよう」みたいな会話を日常生活で交わすこともあるのですが、DEANさんの中には“戻る”という感覚はないですか。

戻りたくても戻れるのかな?っていう感じですね(笑)。時代って不可逆性だから、一度起こったら戻れないんですよね。変化に適応するしか生き残る方法はないって、自分は考えてますね。それが、『Transmute』というタイトルに繋がりました。

Rolling Stone Japan 編集部

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