ザ・ビートルズ解散は必然だったのか? 崩壊寸前のバンドを巡るストーリー

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当時とは違う受け止め方ができるはず

2021年、『ザ・ビートルズ:Get Back』がいよいよ公開される。しかしハッピーエンドを迎えることはない。ビートルズのストーリーの中で、解散が一時的な迷いだったのか、あるいは必然だったのか、疑問が残る。「“レット・イット・ビー”のプロジェクトは、ある時代の一コマを切り取る目的だった」とジャクソン監督は言う。「しかし撮影した映像やアルバム用の録音は、1970年5月に世界へ向けて公開されることとなった。フィル・スペクターの手をすり抜け、アレン・クラインが現れ、そしてビートルズが解散した。音楽は1969年1月で止まっている。だが、当時とは違った特別な目で鑑賞できる」

『Get Back』は、同じシーンも当時とは違った見方をされるだろう。「4人が一緒にいる時は、ビートルズではない」とジャクソン監督は言う。「我々の知るあこがれの存在でもない。メンバーが集まると、14か15歳の頃からずっと一緒に過ごしてきた普通の4人組だ。ハンブルクやキャヴァーン・クラブの思い出話をしたり、ハンブルクのトップ・テン・クラブで使っていたエコーユニットの話をしている。彼らはインタビューを受けている訳ではない。共通の経験を分かち合ってきた、どこにでもいる4人の仲間なのだ」

ヨーコがギターアンプの上に腰掛けていたから解散したという話はおかしい、とポールがコメントするシーンがある。ジャクソン監督も、同じシーンに着目していた。長い間ブートレッグ版の音声でしか聴いたことのなかった会話が、フィルムに録画されていたことが判明したのだ。「全てが映像として収められていた」と監督は証言した。「間違いなく言えるのは、映像は説得力があるということだ。会話を聴くのも重要だが、話している彼らの表情を見られるのは、とても説得力がある」

バンドの消滅から50年経った今なお、世代や文化を超えて世界中の人々が、彼らのストーリーの中に自分たちを重ね合わせるのはなぜだろうか? ビートルズの最大かつ究極の謎は、『Get Back』でも、他のどの映画でも解決されないだろう。キャリアの全てを賭けて巨大な文化的神話に挑んできたジャクソン監督でも、上手く説明できない。「ビートルズの音楽があまりにも偉大だったため、彼らの存在は単なる象徴でしかない。私は音楽学者ではないし、専門知識もない。しかし言えることは、たとえ2トラックだろうが4トラックだろうが8トラックだろうが、彼らの歌う曲には喜びが感じられるということだ。そして今後何世代にも渡り、決して弱まることなく、決して忘れ去られることもないだろう。彼らが与えてくれる歓喜は伝染しやすく、今や人類全体の心の一部となっているのだ」

From Rolling Stone US.




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ドキュメンタリー作品『ザ・ビートルズ:Get Back』
■監督:ピーター・ジャクソン
■出演:ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター
11月25日(木)・26日(金)・27日(土)
ディズニープラスにて全3話連続見放題で独占配信スタート
公式サイト:https://disneyplus.disney.co.jp/program/thebeatles.html


公式写真集 『ザ・ビートルズ:Get Back』 日本語版
ページ数:240ページ
サイズ:B4変型判(302mm x 254mm)
ハードカヴァー仕様(上製本)
詳細:https://www.shinko-music.co.jp/info/20210129/


ザ・ビートルズ 
『レット・イット・ビー』スペシャル・エディション
発売中
ユニバーサル・ミュージック公式ページ:https://sp.universal-music.co.jp/beatles/

Translated by Smokva Tokyo

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