安田レイが語る、大切な「あなた」を歌うことで辿り着いた自己肯定

─「A Perfect Sky arranged by tofubeats」はBONNIE PINKさんの大ヒット曲のカヴァーですが、もともとお好きだったんですか?

わたしBONNIE PINKさんの大ファンなんです。いろんなインタビューで「宇多田ヒカルさんに影響を受けた」というお話をしてるんですけど、実はBONNIE PINKさんの影響もめちゃくちゃ受けていて、「A Perfect Sky」は何回歌ったかわからないぐらい。自分のライブでも歌ってるし、カバー企画のライブとかあるとこの曲をよく選んできました。資生堂アネッサのTikTok企画「#おうちで夏フォトチャレンジ」キャンペーンソングに起用していただいたんですけど、タイアップが決まったのも、ラジオでこの曲をカバーしたのを関係者の方が聴いて、声をかけてくださったんです。

─BONNIE PINKさんの原曲もアネッサのCMソングでした。継承したんですね。

うれしかったです。過去にいきものがかりさんの「恋詩」をカバーしたことがあるんですけど、カバーにはやっぱり「原曲のファンがどう思うだろう」っていうプレッシャーがあるんですよね。原曲との比較は誰もがすることなのでしょうがないんですけど、今回は一切プレッシャーを感じなかったんです。それぐらいBONNIE PINKさんのこと大尊敬してて、この曲も大好きでいっぱい歌ってきて、I have respect! っていう気持ちで歌えたから、どこかで「どう思われてもいいや」って思っちゃってるというか(笑)。ここまで愛をこめて歌えれば、もう何を言われても気にしない、っていう気持ちが生まれたんですよ。

─でも、僕が聴いた印象は原曲とはかなり違いましたよ。

声質も全然違いますしね。ただ歌ってみて、やっぱりこの曲はBONNIE PINKさんが歌うのがベストだと思いました(笑)。BONNIE PINKさんの声質の中に、強い女性像とかわいらしい少女らしさみたいなものが両方存在してるんですよ。歌詞もそうなんですけど。そのバランスがあっての「A Perfect Sky」なんだな、ってあらためて思います。わたしはあんまりかわいらしさはないので……。

─いやいや、とってもすてきです。tofubeatsさんにアレンジを依頼したのはどういう経緯ですか?

新しい感じにしてくれる人いないかな、ってスタッフさんと話し合った結果、tofubeatsさんにお願いしました。tofubeatsさんもBONNIE PINKさんとコラボされてますし、原曲と違う面白い感じにしてくれそうだねって。ただ、打ち合わせも全部リモートで、レコーディングでもお会いできなかったのがだいぶ寂しかったですけどね。感染状況がすごく悪い時期で、広いスタジオだったんですけど、入れる人数も3人まで、みたいな。ザ・コロナなやり方でした。

Rolling Stone Japan 編集部

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